兄さん誕生日2015

□白と黒
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「あ!ゴマ!」

「ストップ」

「わ、わ、わわかってるよう」

テーブルにのったごまの袋を見た狙撃手はすばやく反応したが、即座に料理人にたしなめられて差し出した手をひっこめた。

「ほら」

料理人は呆れたようにごまの袋をとりあげて狙撃手の手の上にぱらぱらやってやる。狙撃手は顔を輝かせて礼を言い、ひょいっとごまを口に放り込む。ぷちぷちした触感が口の中に広がった。うまいとつぶやきながら、手に張り付いたごまをじぃっと見やる。ぺろっとなめとりながら、


「サンジー、これ白ゴマだよな」


「あー。胡麻和え作るからな」


料理人の返答に狙撃手はうーんと考え込んだ。


「白ゴマと黒ゴマって、どう違うんだ?」


「お、なかなかいい質問だな」


料理人は感心したように言って白ごま袋を揺らした。ぱちくりと瞬きする狙撃手に説明してやる。


「栄養的には両方かわりはねぇらしいが、白ゴマはソフトなんだ。素材の味をいかしやすい」


「黒ゴマは??」


「香りが高いからな、そのままゴマ塩にして食ってよし黒ゴマプリンなんぞにしてもよし」


「へぇぇ」


狙撃手は感心したようにごまを見つめた。料理人はにぃっと笑って、


「ゴマレシピ、手伝うか」


「おお!!やるやるっ!!」


今日は狙撃手にとって発見の午後となったようだ。


――
こんな二人の当たり前の日常がみたい!!!

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