兄さん誕生日2015
□知識の宝庫
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「ロビン、これって」
「これは、紅の宝石の偽物ね」
「やっぱりね!ちょっと宝石屋訴えてくる!ありがとロビン!」
航海士は考古学者に偽物宝石を振りながら去って行った。と思えば、
「ロビンちゅわーん!!!これ昔のレシピ本ん!!」
「あら、サンジ。読んでほしいのね。解読するから置いておいて」
「ありがとうう!!!あとで特製ケーキ焼くからねぇぇ!!」
料理人はご機嫌混じりにくるくる回りながら去っていく。ひと息つく間もなく、
「ロビン!!」
「おすすめ」
「本!!」
「ないですか!!!あとパン」
「ブルックにお勧めできるものはないけど、他のみんなにはあるわよ」
音楽家の体から手をはやして口をふさぎながら、船長、狙撃手、船医の三人に一冊ずつ本を渡した。すると今度は、
「ロビン」
「いいわよ。古代のトレーニング方法、第一章」
「次おれな」
「こっちは縄の括り方、古いものね」
剣士と船大工に本を読んでくれとせがまれる。でも、どの一味に頼まれても、考古学者は嬉しそうに答える。役に立てることが、うれしいからだ。
「ありがとな、ロビン!!」
「どういたしまして」
考古学者は知識の宝庫。麦わらの一味の、頼れる存在。
――
みんなに囲まれるロビンちゃんとか、なんかほっとする。