2015年兄さん誕1

□手作りのアクセサリー
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『手作りのアクセサリー』


「なんかいいもんねぇかなぁ、フランキー」


「あー、こういう掘り出し物市にはたいていいいもんがあるからなぁ」


狙撃手と船大工は路地を歩いていた。裏路地でフリーマーケットが行われていると聞いたためだ。裏路地、と聞くと大抵物騒なイメージしかない彼らだが、ここでやっているフリーマーケットはどうやら和やかなもので、子供から大人まで参加していた。


「ここのフリーマーケットは、みんな手作りのものです」


売り子の女性がニコニコ笑いながら品物を差す。あちこちに並んだ種類も売り手も違う品物。ほえーだかなんだか呻きながら、狙撃手と船大工は興味深そうにあちこち漁った。


「お、クッキー」


「わたしがつくったの!」


「おお、うめぇぞ嬢ちゃん」


最初に見つけた、少女の手作りブルーベリークッキーを片手でさくさくやっていると、


「うちのブリキのオモチャも見ていってくださいな」


「じいさんこれ造ったのか!?すげぇ、このロボット、ロケットパンチ出せるぞ!」


「なにぃ、見せろウソップ!!」


面白そうなブリキのオモチャを見つけて興奮する。あれがほしい、これも安いとあちこち買って回っていると、いつの間にか袋の中はいっぱい。ほくほくと満足した表情で帰ろうとすると、

「お」

「いらっしゃい」

最後に、キラキラ光るビーズやカラフルなひもが目に入る。ここは手作りアクセサリーの店らしい。白髪の老婆が顔を緩ませながら、店番がてら熱いお茶を飲んでいた。


「すげー。綺麗だなー。ナミとかロビンとか喜びそうだ」


「これ全部婆さんが作ったのか?」


「ええ。老後の趣味というやつです。でも、愛情はたっぷり」


「そりゃスーパー結構だ!」


「あら、ありがとう」


船大工の誉め言葉に笑いながら、老婆はまた茶を啜った。その間、どうやらここのアクセサリーを狙撃手は気に入ったようだ。あれをつまみ、これをつまみしている。


「缶バッジいいなぁ。全部安いし、買っちまおうかなー」


「お前は本当にしゃれてんな。野郎一じゃないの?服装に凝るの」


「いやいやサンジには負けるって。あいつネクタイ選ぶのに全色並べるんだぜー」


狙撃手はからから笑いながら、缶バッジをひょいひょい摘まむ。


「ルフィやゾロなんか、あんまりにも格好に無頓着だし、チョッパーも野生そのものだからなー。おれとサンジが結構服やらアクセサリーやら貸してやってんだ」


そう言えば、船長が見慣れない腕輪を着けていたり、剣士がスーツのような格好をしていたことがあったが、あれは借り物なのか。船大工は、なるほどと呻いた。


「なぁ、フランキーもお洒落詳しそうだから、サンジやナミやロビンの土産アクセサリー選んでくれよ!」


「アウ!まかせとけ!スーパーな品、選んでやらァ!!」


彼らの品物選びは、もう少しだけ続きそうだ。

―――
一緒に買い物したいなぁぁ!!
 

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