長いお話
□夕暮れ色
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時は大昔。
「王家」
いわゆる、国の権力を持つ血を引く人、またはそれらに従える者達と
「農民」
いわゆる、国の権力者の為に一年中働かされ、自らは、ろくに生きて行けるほどの収入を得られず生活する集団。
この国は
「王家」と「農民」が常に敵同士、成立する国であった。
俺、というか、王家の頂点に立つ者は常に裕福な生活を送っている。
働かずとも、食料は余るほどに入ってくる。
この血を受け継ぐ者に、不幸なやつは一人もいない。
俺達王族は“選ばれた人達”なんだ。