‡小説‡
□お前は綺麗な人
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俺は円堂を綺麗だと思う。
それは外見だけじゃなくて全部が綺麗という意味だ。部活で泥だらけになっている自分や円堂を見て汚れたなとは思う。
だが、円堂の心は何時だって澄み切っていて真っ白なくらい綺麗なんだ。
「豪炎寺ー!!」
「どうした円堂?」
「一緒に特訓しようぜ!!」
「ああ」
ニカッと笑う円堂に俺の心は穏やかになって自然と頬が緩む。
「つっかれた〜!」
「あれだけの数の俺のシュートを止めたんだから普通だろう」
あれから円堂と一緒に鉄塔広場で特訓をした。特訓と言っても俺のシュートを受け止める特訓だ。
今は特訓を終了させて二人でベンチに腰掛けている。
「……綺麗だな」
「ああ!ここは夕陽がスゲーよく見えて…」
「違う」
「えっ?」
「お前が綺麗だ」
「〜〜〜っ///」
円堂の顔を見るとみるみる赤くなり、俯いてしまった。
「円堂、顔上げて」
「……//」
ふるふると首を振る円堂に豪炎寺は頬に手を当てて強引に上を向かせた。
「円堂」
「っん!」
上を向かされたと思った瞬間に豪炎寺が円堂にキスをした。軽く触れるだけのキスをすると、豪炎寺は唇を離した。
「何すんだよ…馬鹿…///」
「すまない。お前があまりにも綺麗だったから」
「俺は綺麗じゃないぞ!泥だらけだし」
「それでも綺麗だ」
俺だけが綺麗の意味を知っていればいい。
「?よくわかんねー」
「ふっ…円堂」
「んっ?」
「好きだ」
「お、俺も好きだぞ//」
夕陽が照らす鉄塔広場でまた俺達はキスをする。そして抱きしめ合う。
愛を確かめながら。
fin.
初書きです!豪様は円堂がどんなに泥だらけでも大好きだってことです。外見も中身もどっちにも惚れているんです(笑)