めいん
□戻りたい
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絶対に戻れない
そんなことは分かっている
でもまだ考えてしまう
もう一度あのころに戻りたいと---
[つっ...綱海さん...]
驚いた顔だった
あたりまえだ
そんなことは分かってる
でも心のどこかに可能性はあると思っていた
オレはバカだ
可能性なんて
あるはずないのに----
[うっ嘘ですよね...]
立向居はいつものかわいい顔じゃなかった
驚きすぎた顔だった
[なっ...何でだまってるんですか]
立向居の顔は青ざめていった
そりゃそうだ
[ごめん立向居...オレはずっと...]
[あなた誰ですか...]
酷いこと言われるのは覚悟してた
けど----
もしかしたら相手もオレのこと---
[綱海さんはそんなこと言いません]
[立向居...]
[誰なんですかっ]
[オレは綱...]
[うそだっっっ]
立向居に初めてどなられた
立向居の肩がふるえていた
[たち...]
[近づかないでくださいっっ]
[たち...]
[気持ち悪い...]
その時の立向居の顔は今でも忘れられない
[もうオレに近づかないでください...]
立向居はポロポロ泣きだした
[綱海さんとはずっと友達でいれると思ったのに...]
そう言って立向居は走っていった
なんで言ってしまったんだろうか
なんで立向居が好きになってしまったんだろうか
オレが立向居のこと好きにならなければ---
こんなことにはならなかったのに
[実るわけなかったのに....]
オレの目から涙がこぼれた
でも,それでも---
少しだけの可能性に頼った
そう
全部オレ自信がしたこと
もう,もとに戻れないのも
オレのせいだ
ごめん
ごめんな立向居
つらい思いさせてごめんな
一つだけ願いが叶うなら
もう一度
あの楽しかったころに
戻りたい