めいん
□赤向居
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[うっ...う...ん]
なぜだか分からないが目が覚めてしまった
時計に目がいった
6時だった
綱[ふぁぁっ]
今日は嵐でもくるんじゃないだろうか
オレがこんなに早く起きるなんておかしい
綱[んっ...]
起き上がろうとしたら,右腕が妙に重いのに気が付いた
何だと思って自分の右腕に目がいった
綱[......っ]
自分の右腕には立向居の頭がのっかっていた
どうやらオレの右腕が枕として使われているらしい...
立[ふにゃっ...]
立向居が起きた
ぼんやりとした目でオレの方に向いた
立[あっ...あうぅっっ...]
綱[おっ...おはよう]
とりあえず,あいさつだけはしようと思った
立[あうぅぅぅ...]
綱[立向居,なんでここで寝てんだ]
立[あっ,うぅぅあっ]
綱[立向居っ]
立[ふにゃっ]
寝起きだからなのかもしれないが,立向居の様子が変なのはすぐに分かった
若干,赤ちゃんのように見えるんだが...
まあいっか
綱[立向居,まだ寝ててもいいんだぜ]
立[ふぁうっ]
オレは立向居の頭になでなでしてやった
すると,立向居はうれしかったのかニコッと笑った
その笑顔に安心してオレはもっとなでてやった
立[きゃっきゃっ]
立向居はもっと喜んだ
綱[しかし本物の赤ちゃんみたいだな]
オレはなでながらそう思った
立[きゃぽっ]
綱[うおっ]
立向居はオレに突然抱き着いてきた
そして立向居はオレの胸に顔うずめた
綱[立向居って抱き着いてくるようなやつだったっけ...]
でも,まあ寝起きってこんなもんかもな...
...いや
違うだろっ...
さすがにこれはおかしすぎだろ...
オレは少し冷静になって考えてみた
もしかして...
赤ちゃんになっちまったとか...
いやいやいやっ
そんなマンガみたいな話あるわけないだろっ
.....でもな---っ
これはさすがに...
立[ひゃぽっ]
立向居はオレの胸から顔だけのぞかせた
見つめるその青い目は何だかいつもより幼く見えた