めいん

□コンサルト
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しばらくたってから,ようやく立向居が口開いた

立[笑わないで聞いてくれますか]

立向居の目は真剣な目だった

綱[あたりまえだっ]

オレは満面の笑みでそう言った


いくら変なことだったとしてもオレは絶対に笑わない


特に立向居はオレにとっては大切な存在だ

だから立向居にはいつも笑っていてほしい


立[綱海さん,ひくかもしれませんよ...]

綱[だいじょうぶだ,言ってみろ]

立[....はい]

立向居はひとつため息ついた


立向居がここまで話すことに拒んだことはないので,オレはすごく心配になった

話そうか迷ってしまうほどの悩みがあるなんてかわいそうだ

はやく解決させてやりたい---


立[...オレ,最近円堂さんが憎たらしいと思ってしまうんです]

綱[.....っ]

オレはびっくりした

立向居にとって円堂は尊敬している人だ

なのに....


立[オレ...円堂さんのこと尊敬してるし好きです,でも....]

立向居の声はだんだん小さくなっていき,最後にはかすれた


立[でもっ...オレッ...円堂さんがいつも試合でGKやってることに腹がたってきたんですっ...]

立向居の声は今にも泣きそうなこえだった

立[オレは円堂さんみたいに...強くは...な...いから...いつもベンチなのはあたりまえなんですけど....でもっ...]

立向居の頬に大粒の涙が流れた

立[でっ...でもっ...オレだって試合にでたいっっ...オレだってやればできっ...るのにっ..
なのにっみんないつもいつも円堂さん円堂さんってっ.....]

綱[たち...]

立[オレになんて誰も期待なんかしてないんですよっっっ]

綱[たちむかっ...]

立[どうせ,これからもずっとずっと..........ベンチなんで.....すよ...っ]

綱[立向居]

立[うっ...うぇっえっ]



こんなに泣いている立向居,初めて見た

ふだん泣かない立向居が泣くほど立向居にとってはすごく悲しいことだったんだろう...


オレには立向居の気持ちが痛いほど分かった


立向居はいつもベンチだ

でも,それは立向居が弱いからじゃない

円堂が居るからだ


立向居は分かってる

でも---



立[オレッ...づよぐなりだいんですっ...]


立向居はぼろぼろ涙流して泣いていた


オレは立向居になでてやった

すると,立向居はもっと泣き出した

きっと誰かに言えてスッキリしたんだろう


わんわん泣きじゃくる立向居が普通の幼い中学1年生に見えた
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