Dream
□WhiteCandy
2ページ/2ページ
-保健室-
ただいま私と吹雪くんは保健室にいます。
「肩貸して」と言われたけど、
教室出た途端にお姫様抱っこされました。
そしてそのまま保健室へ連れて行かれて。
で、ベッドの上。
吹雪くんに乗せられて。
「布団かけてあげるね」
『ぅぅ………』
「ちゃんと寝てなよ?」
『わかったから教室戻ってぇ………』
ほんと恥ずかしい。
だって吹雪くんは私の好きな人だから。うん。
それなのに吹雪くんは、
「なんで?」
と聞いてくる。
そういうこと聞いちゃいけないと思う。
とりあえず私は、
風邪移っちゃうよ、と答えた。
「大丈夫だよ。ボク風邪引いたことないから」
『それは運良かっただけかもしれないよ?』
「そんなことないよ。
学校でインフルエンザが大流行して、
大体の人が感染した時も平気だったし」
『へえ』
「ちなみにボクのクラスはボク以外のみんなが感染したよ」
『!!?』
ふ、吹雪くんは超人なのか?
『げほっ、ごほっ!!』
「あ、大丈夫っ?」
『ぅん、大丈夫……』
「ほら、寝て休んでて?」
『ごめんね……』
あぅぅ……。
吹雪くんに迷惑かけてしまったよ。
これは結構キツいなぁ。
「そうだ!!」
突然吹雪くんが立ち上がった。
なにかと思えば、
ポケットに手を突っ込んで、
ピンクや水色など、色とりどりの飴玉を取り出した。
『どうしたの?』
「あげる」
『えっ』
「一つ選んで?」
『い、いいの?』
「うん、いいよっ」
はい、と手を差し出したきた吹雪くん。
飴玉をじっくり見て、
私は白いの飴玉を取った。
なんか、吹雪くんの髪色に一番似てたから。
「あのね、名前ちゃん。
この飴ね、ボクの大切な人以外にはあげたことないんだ」
『え、じゃあ、
なんで私にくれたの?』
「それはね………」
綺麗な顔が近づいてきて、思わず赤面する。
顔が私の顔の横に来る。
そして彼は口を開いて囁いた。
「それはね、
名前ちゃんが好きだからだよ」
WhiteCandy
(飴玉のように甘い恋)
ちなみに吹雪くんは風邪引きませんでした。
.