Dream

□稲妻後快晴
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士郎の観察が始まって5分経っただろうか?


これまでに一本の木が折れた。

『枝』じゃない。
『一本の木』。


「苗字、あの木……」

『大丈夫、弁償するから』

「あ、ああ………」

「「きゃあああああっ!!!!
士郎くぅううぅうんっ!!!!!!」」


ブチッ


『士郎くんだぁ?
なに下で呼ばせてんだよコラ』

「おっ、落ち着いてください名前さんっ!!」

『ごめんね春奈。無理!!』

「落ち着け苗字っ!!」

『あんにゃろー殺す!!!』

「「殺さない!!」」


なんだよなんだよなんだよ!!!

彼女ほったらかしにして他の奴とイチャイチャしやがってあのボケがあああああああッ!!!!!

期待してたボクが馬鹿みたいだよ!!


「士郎くんかわいい〜!!」

「君達もかわいいよ」


ブチィッ


遂に堪忍袋の緒が切れた。


士郎の前に歩いていく。

春奈と風丸の声なんか聞こえない。


『おい士郎!!』

「ふぇ?」

『ちょっと表出ろやコラ』


((ちょっ、不良!!?))


「え、名前ちゃん怖いよ!!?」

『士郎がそうさせたんでしょ?
わからないのかな?』

「ちょっと、なにしてんのよ!!」

「そうよ!!」

『黙ってようかぁ?』


((ど、どす黒いオーラが!!))


『さぁて、逝こうか?』


そう言って士郎を引っ張る。
というか引きずる。


さて、
どうやってボクの怒りを晴らそうか?




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