Dream
□from Y to Y
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[ジェネシスに負けた。
あなたは、キャラバンを降りると言った。
そして、私に背中を向けて、あなたは歩き出した。
何も言わないまま。
『待って!!行かないで!!ねえ…………っ』
子供のように泣きながら叫ぶ。
あなたと、まだ一緒にいたかったから]
(お前に背を向けて、オレは歩き出した。
溜めた涙が、こぼれ落ちてしまう前に。
「絶対、帰ってくるから………」
そんなことを言って強がって、
握られた手を離す。
オレが望んでいた、
名前と一緒にエイリア学園を倒して、
ずっと、これから先もいるという理想の未来と、
二度と取り戻せないであろう願いとともに………)
[あなたがいなくなってからずっと、
私の隣の席は空いている。
少し広く感じる、小さな空間。
まるで、私の心の隙間を広げるように。
いつもより長く感じる、ほんの一分一秒を、
あなたと過ごせたら、なんて、
そんな些細なことを願うことさえ、許されない世界なんでしょうか?
私の、
たった一つの嘘でさえも、君の涙を生むなんて………]
(オレは、
数え切れないほどの罪を重ねてきた。
君の……………名前の、
優しい手に触れたこと、
そして、君の隣で、
生きていこうとしたこと……………。
今を一つ拾うたび、君と過ごした過去を捨てるような、
有限の記憶と、時間の中、
そこに居座っただけのオレの存在なんて、
いつか、
名前の記憶から………、
消える………………)
《もう二度と、笑い合っていた日々には、戻れないんだろうか?
此処は、君との始まり?
それとも終わり?》
《一人で眠る夜はまだ明けなくて。
また再び、一人で夢を見る。
君との日々を辿る夢を》
(オレまた、罪を重ねる)
[私は、罪を作った]
(君の敵として現れるという、
重すぎる罪を)
[あなたを止められなかったという、重すぎる罪を]
《絶対に許されるはずがない。
だから、孤独の痛みで償うんだ………》
(だから、頼む)
[だから、お願い]
《君の記憶に……、
居させて………》
《もしも二人、
変わらない気持ちで会えたら、また手を繋ごう。
だから、その時まで、》
「「またね……」」
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