Dream
□熱以上に
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ああ、オレはなんて馬鹿なんだろう。
どうしてデート当日に熱なんか……。
身体がやけに火照ってる。
ふらふらするし、意識が朦朧としていた。
伊達に38度とかいう高熱じゃないな……。
いま、家には両親がいない状態で、
昼の12時過ぎだ。
腹がかなり減っているのに動くことすらままならないから、
辛くて辛くてしょうがない。
誰か家に上がってきて、
オレの昼飯を作ってはくれないものだろうか?
そんな馬鹿みたいなことしか考えられないオレの脳は、
一瞬にして一人の少女の顔を思い浮かべたわけで。
「名前……」
オレの大切な彼女、名前。
本当だったら今日デートに行くはずだった。
悪いことしたな……って思っていた。
その彼女がオレの家に来たら、いろいろ好都合なんだと思う。
名前もオレもお互いに会えるし、
オレは名前の手料理が食べられるかもしれない。
そんなおいしい話、そうそうないと思う。
ということで、早速名前にメールを打った。
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