短編

□背後に注意!
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放課後、人が少なくなり、白ももうそろそろ帰ろうかと考え、鞄を手にして用意をしていた。

ゴソゴソと机の中を探る音以外、何も聞こえなかったのに、突然、扉の開く音が響いた。

「隼人?」

そこにいたのは隼人だったが、何かがおかしい。
そう気付いて後ろに後退った。

「隼人?どうしたんだ?」
「白・・・」
ゆっくりと近づいてくる隼人は、次の瞬間、強い力で白を壁に押し付けた。

「っ・・・!隼人!?なんだよ、どうしたんだよ?」
「騒ぐなよ。声、聞かれるぜ?」

隼人の口から出た言葉は、いつもとは違う自己中心的な口調。
その時点で、今誰と話しているかが分かった。

「お前、・・・ユウ?」
「当たり。でも、惜しいな。俺の事は勇人って呼べよ」

隼人のもう一つの人格、ユウが出てきたときはいつも碌なことがない。今回も嫌な予感がした。

「隼人はどうしたんだよ!?」
「あぁ、あいつか?あいつなら無理やり中で縛り付けてやってるよ。そうでもしないと邪魔が入るだろ?」

楽しそうに笑うユウに白は反抗する。

「ふざけんな!隼人を出せよ!お前なんて嫌いだ!」
「そんなこと言っても俺を煽るだけだぜ?」
「やだ、隼人、はやと・・・!」
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