長編
□闇の狭間
1ページ/2ページ
レインが部屋に戻ると、そこにはゼクスとノイズ、そして変態もといメタルがいた。
「王子」
「何故こいつらがいるんだ?」
眉間に皺を寄せながらゼクスに聞く。
「国王様に用事があるとおっしゃって。今、王子と話されているのでお待ち下さいと申し上げたら…」
「俺の部屋に来たわけか」
諦めたようにそう言い、ノイズ達を見た。
「ヤッホー、レイン。」
「おや、終わったみたいですね」「…」
話すのも面倒だと言うかのように無視を決め込む。
「おやおや、クロード王国の王子様は訪問者に対してそのように対応するのですか?」
「お前が客人と言える立場か?父上に用があるなら早く行け。俺は忙しい」
そう言いながら旅行鞄を取り出した。
「王子、どうして旅行鞄を…」
ゼクスが慌てて聞くと、レインは用意をしながら説明する。
「一週間後、一人でコロナ王国に行ってくる」
「コロナ王国に、ですか?」
「あぁ。健康診断だそうだ」