短編・中編
□レイン君の日常A
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王子の仕事。
それは面倒な書類整理や問題のある土地に行き実際に見て回る事など沢山ある。
さて、今日の仕事内容は…?
「まったく、今日は少ない予定じゃなかったのか?」
レインは机に向かいながら文句を言う。
目の前には山積みにされた書類の束。
今日は比較的少ないとゼクスは言っていた。
そう、たしかに言っていたのだ。
「申し訳ありません。警備隊の書類が一度に回ってきまして」
「……」
書類と睨み合っているレインを宥めるようにそう説明する。
「今までこんなミスは無かっただろう。…集中すれば昼過ぎには終わるだろうがな」
忙しい時期になると、書類の量は山積み3個分もある。しかも更に増えていくので実際は倍くらいこなしているのだろう。
それを考えれば今日のはまだ少ない。
しかし、半日はかかるのだから、予定は狂うのだ。
「申し訳ありません…」
「お前が悪いわけじゃない。とにかく、なんとか今日中には終わらせると父上に伝えてくれ」
「かしこまりました」
レインが書類を確認した後、書類はクロード国王に渡され、最終的な確認を受ける。
レインはゼクスに伝言を頼み、仕事をし始めた。
1時を過ぎた頃。
今までずっと動いていたレインの手が止まった。