人恋桜

□巡察と私の心
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私の出した答えが間違えてなかったら、今後新選組に与える影響は違っていたのでしょうか?






あれから私は女中として仕事をこなし2週間ぐらい過ぎた時だった。最近では千鶴ちゃんも部屋から出れて仕事を手伝ってくれるようになり自分の時間が持てるようになった。

今は土方さんと山南さんが出張で屯所にはいない。あの答えが未だに出ていなかった私は山南さんが居ないからか少し気が楽だったと思う。






女中の仕事も一段落し1人縁側でお茶を飲んでいると源さんが話かけてきた。


『夜神君。ちょっと広間まで来てくれるかい?』


「はい。分かりました。」


何かあったのだろうか・・・?思い当たることがないので考えるのをやめ早々に広間に行った。



『みんな集まったね。話というのは他でもない山南君のことなんだが。今さっき土方君から文が届いてね。道中、不逞浪士と会って斬り合いになり左腕を怪我したらい。命に別状はないみたいだが・・・。今日明日には屯所に着くらしいよ。』


一瞬にして部屋の空気が重くなった。


『命に別状はないんですよね?良かったぁ。』

千鶴ちゃんがそう言って安心していると斉藤さんや他のみんながそれは違うと何か話している。


私は怪我をした山南さんが帰って来ると聞いた途端それ以外考えられなくなっていた。

あの時の答えをいい加減出さなきゃならない。思考がそちらに飛んでいた。




『平助!!!』


原田さんの大声と平助君が壁にぶつかる音で意識がそちらに向く。


『キャア!!』


千鶴ちゃんが叫んだ。私はどうしてそうなったのかも分からず困惑していると永倉さんが言った。


『佐之やり過ぎだぞ!!平助もこいつらのこと考えてやれ。悠美香ちゃん。千鶴ちゃんも今は聞かせられるギリギリの所だ。悪いことは言わねえ。忘れてくれ。』


『俺も悪かったけどさぁ。佐之さん直ぐに手が出るんだもん。痛ぇよ。』


『悪ぃ。』


しばし沈黙が続くと総司君が言った。

『新撰組っていうのはかわいそうな子達のことだよ。』



「?」


かわいそうな子達?

取りあえずは私や千鶴ちゃんには知られたくないことか。
気にならないといったら嘘になるが、新選組の秘密を知ってしまって殺されたくはない。
自分の思いとは反対に幹部のみんなとの壁をさらに大きくする出来事だった。
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