小ネタ

降って湧いた短編とも言えない話達の置き場
◆暗殺教室 

「やあぁ!」

先生を殺るためだけに何日も時間をかけて作った特製竹刀を振るう。

殺った、と思うのも束の間。竹刀はただ空を切っただけ。

竹刀を振り下ろした姿の私の横には、無傷で、剣道の面をつける殺せんせーが立っている。
…さっきまでその面つけてなかったよね?

「ヌルフフフ、その程度の剣速ではまだまだ先生を殺せませんねぇ」

この教室が始まってから、私がこうしておちょくられるのはもう何度目だろう。

「くそっ…!」

何度繰り返したって、その悔しさに慣れることはなかった。
そんな私を見ながらもタコ頭のエイリアンもどきのせんせーが"さっきの"の評価をはじめる。

「フーム、まだ先生が躱せる速度ではありますが剣速はなかなか増してきましたねぇ
不意討ちのタイミングもわかってきたようですし、このまま剣速を増させつつ殺気のコントロールをしましょう」

上手く上達できれば、ひょっとすると3月までに先生を暗殺できるかもしれませんよ

おどけたように言うその姿にまた怒りと苛立ちが増す。
だからといって、今真正面から打ち込んで攻撃が当たるわけがない。

「はー…」

結局、いつものように私の抱くこの感情達は次回とかそれ以降にかけるしかないのだろう。

「せんせー、一生のお願いだからそろそろ殺させてよ」
「あなたが、先生がそのお願いにこたえてあげたくなるぐらいの優等生になったら考えましょう。頑張ってください」
「はーい…」




主人公背景
元剣道部女子部長。大分強い選手だったが、喧嘩で附属校の高校生を竹刀でボコボコにし、強制退部&E組に追放される。
先生の暗殺には前向きで、毎日のように特製竹刀を殺せんせーに振るう。
好んで刀という大振りな得物を使っているため、E組の中でも割と特殊な存在。

―――
設定考えるのは得意なんだけど…ね……\(^O^)/

2012/12/10(Mon) 17:29 

◆発つ鳥あとを濁す 

結果は同じ過剰の累乗
計算結果が同じなら、過去は切り捨て 以上同文

空に尾を引く流星の
光が落ちるは日の昇る場所
陽の中に埋没した火を再び探す日は来ない

馬耳東風馬耳東風
風は西には逃げてかないで頭の中でぐるぐる回る

酸素不足で喘ぐ魚に与えるのはH2O2
そうだね過剰だちょっと多いね
過剰の分だけ水を減らそう

さあ来いもうすぐだ
ゴールテープの無いマラソンを急かす声
42.195qを折り返してきた英雄が笑いながら手を振った

2012/10/23(Tue) 20:33 

◆白雪姫(オリジナル?@) 

白雪姫、白雪姫、
どうして貴女はそんなに美しいのですか?
白雪姫、白雪姫、
どうして貴女はそんなに優しいのですか?

貴女に復讐すると誓ったはずなのに
どうして私は貴女の傍で笑っているのですか?


白雪姫、白雪姫、
貴女はどこへ消えてしまったのですか?
白雪姫、白雪姫、
貴女が消えた事を国中が嘆いています

貴女を仕留められなかった猟師が持ち帰った豚の心臓を、王妃が笑って食した事を私だけが知っています

猟師は、森の動物を殺しすぎた罪で処刑されました


白雪姫、白雪姫、
どうかそのまま逃げきって下さい
白雪姫、白雪姫、
どうかこの林檎を食べないで下さい

貴女が人を疑わない姫だと知っています

けれど今だけはどうか疑って下さい




貴女は王妃

私は放浪の身

貴女はきっと私の事など覚えていないでしょう
私も貴女の顔を思い出せません


嘘です

意地っ張りだと私を笑う貴女の顔を今でも鮮明に思い出します


しかし貴女と会う事は二度とないでしょう


高い城壁に背を向けて
一方的な別れの挨拶といたします






背後に落ちた真っ赤な林檎は、ぐしゃりと砕けて地面に散った

.

2012/09/11(Tue) 22:48 

◆白雪姫(オリジナル?A) 

白雪姫、白雪姫、
意地っ張りな貴方は今日も仏頂面で私を呼ぶ
白雪姫、白雪姫、
昨日は貴方が勝ったけど今日は私が勝つから

子供のような戯れの日々
貴方が乗ってくれるようになったのはいつからだったかしら?


白雪姫、白雪姫、
どこからか恐ろしい声が聞こえる
白雪姫、白雪姫、
何度も背後を振り返り何もない森を見る

逃げなさい
そう言って私の背中を押したのは蒼白な顔した猟師さま

日常が崩れていく音を聞いた


白雪姫、白雪姫、
森の中、貴方の声を聞いた気がした
白雪姫、白雪姫、
呼び掛けに導かれて着いた小人の家

目まぐるしく変わる環境の中

やってきた林檎売りのお婆さまは義母様に少し似ていた




私は王妃

貴方の声に導かれてできた居場所

貴方はきっと私の事など覚えてない
私も貴方の顔を思い出せないもの


なんて、嘘

意地っ張りな貴方の真似をしてみたの
ねえ、貴方の優しい仏頂面をもう一度見せて?



見下ろした城壁の外には背を向けた貴方の姿



行かないで
貴方だけに傍にいて欲しいのに、届かない 手





思いを込めた真っ赤な林檎は、ぐしゃりと砕けて地面に散った

.

2012/09/11(Tue) 22:48 

◆カエル日記A 

「おっ!カエル君、よく食うなぁ!」
字面だけ見るとちょっと嫌味っぽいですが大将はニコニコ顔なので違いますよねー多分

あと、色々あって呼び名はカエル君になりましたー

ミーをここに連れてきたおねーさんは今、裏方の仕事にまわってるそーですが、裏方ってなんですかねー?
日本語は日常会話程度しか身につけていないので変化球な単語はよくわかりません


食べおわりましたー

初めて食べましたがおいしいお寿司でしたー


あ、そういえば師匠が笑いながら「日本に着いたらまずは寿司でも食べましょうか」って言ってたのを今思い出しました

師匠ー
師匠が遅すぎるせいで、ミー 先に寿司食べちゃいましたよー

食後のお茶をすすりながら(緑茶 意外とおいしいですー)ミーが考えてると、おねーさんが奥からやってきましたー

「交番を覗いてきたんだけど、親御さんはまだ来てないって」
「そーですかー」

やはりあのナッポーは気づいてないようです
何となくそんな気はしてましたがー

「ただ待ってるのは暇だろうしあたしの友達に会ってみない?
個性的な人ばっかだから退屈しないと思うよ」

ミーはまたOKしましたー


つづく?

2012/09/09(Sun) 22:21 

◆カエル日記 

あー、時差ぼけでまだ頭がくらくらしますー

昨日からミーの師匠になったパイナップルの精に手を引かれて着いたのは、並盛ってゆーわりとフツーの町でした。
こんなフルーティな妖精が連れてくんだからどんなファンタジー世界に行くかとちょっと身構えてたのにこれは無いわー
挙げ句、生活用品がいるとかなんとか言ってこんな幼気な子供を町中に一人放置していきました


師匠あのやろー


そんな感じでミーは只今テキトーに町をぶらついてます
リンゴは目立つため代わりにカエルの被り物を召喚してみる。異様にしっくりくるのはなぜでしょうかー


日が高くなってきましたー
ミーはお腹が減ってきましたが、にっくきナッポーが現れる気配はありません


空腹になってミーがとうとう足を止めた時でした

黒髪の女の人がしゃがみこんでミーの顔を覗きこみましたー


「さっきっからフラフラしてるけど、もしかしてお腹減ってる?
あたしの家はすぐそこだからよかったら何か食べてかない?」


わお これがいわゆる「逆ナン」ってやつですかー

ミーはとてもお腹がすいていたので、その誘いにOKしましたー



つづく?

2012/09/09(Sun) 21:33 

◆山本姉 

「2人とも〜昼ご飯持ってき「メェーーーン!!」まだまだぁ!背中が留守になってんぞォ!」………うわあ…」


「どうした踏み込みが甘ぇぞ武ぃ!」

「くっ…!」


中の様子を障子の隙間から伺いつつ彼女は呟く。


「…うちはいつからスポコン剣道家族になったんだ……」

「多分、最初からじゃねぇか?」

「!」


いつの間にかつるはしを持った工事現場のおじさん的な格好の男が隣に立っていた。

考えること数秒。


「…リボーンの関係者ですか」

「まぁな♪
…よし、山本は大丈夫そうだな…問題は笹川と獄寺ってとこか」

「うちの武だけじゃなく他の面子全員ですか…近々戦争でもあるんですか?」

「そいつぁ秘密だな。止める気だろう?」

「いいえ逃げるんです」

「ハハハッ!そうそうリボーンから伝言だ「逃げるな」だと」

「ガッデム…!」





いらない設定

山本 縁 (ヤマモト ユカリ)
山本の姉
大学卒業後アルバイトをしている。現在は竹寿司でアルバイト中(ニートとも言う)
脱力系。面倒くさがり。
金銭感覚の緩い父・弟に代わって一家の財布を握る(しかしニート)
山本と同じくやればだいたいのことはできる天才肌の持ち主(しかしニート)
時雨燕蒼流を継ぐ気は無かったが、山本が継承する際に見ていたため覚えてしまった。その後山本が練習する姿を見てその記憶がさらに強固なものへ。
山本、山本父と並べるとあまり似てない感じがするが、2人がいない時に「実は血のつながりあるんだ」と言われると納得される。
山本と同じくつり目だが、いつも半目のため睨んでると思われる。

リボーンとは完全に力が上下関係にある。命令されると拒否できない。もはや反射レベル。
おごりを強要された後は半泣き。


設定の方が長い\(^O^)/

2012/07/27(Fri) 21:09 

◆めだかボックス 中立論者 



「誰よりも中立でいたい」


そう思っている時点で既に君は「君自身」に寄っている。酔っている。





中立とは、決して目指せるものではない。



中立とは、他者が自らに押しつけるものである。





「こいつになら俺が負けだと判定されてもいい」


本人を除いた他者のそんな思想と感情のエゴから成り立つ狭い狭い立場。



そこに立つ私は、何かに寄ることも依ることも拠ることも許されない。






ああ、しかし。



「この度の生徒会戦挙につきましては――」



ごくごく稀に目覚める私の上司は、寄らせても依らせても拠らせてもくれないけれど



「おそれながら、選挙管理委員会副委員長の私が審判をさせていただきます」



中立で有る私にも、「因る」ことは容してくれたようだ。






そして、戦挙は始まる。





-------------

めだ箱。
中立の彼、長者原くん成り代わりとかおいしいと思うんですよ…!

というか管理人が長者原くんに中立のなんたるかを訊いたら絶対お説教されるぜ!(爆)

2012/07/10(Tue) 16:29 

◆白の侵食 


※流血描写あり注意


「キミもこっちに来なよ♪

"そこ" キモチワルイでしょ?」



甘い、甘い言葉がオレを誘う。



耳を塞いだ手は意味をなさず
言葉はオレの心の深いところへそっと入り込んできた








ああ、
閉じていた瞳は気がつけば彼を見つめていた


耳を塞いでいたはずの両手は赤に染まってる




ふと思いついて手につく赤い液体を舐め取ってみた


鉄臭い 吐き気をもよおす味がひろがり口内に唾液がたまる



やるんじゃなかったと後悔したけれど、その仕草を見てた"彼ら"の愕然とした顔が愉快に思えたから
口角をあげて笑みを形作ってみせた



"変わってしまった"?


"10代目はこんなことするお方じゃない"?


"正気に戻れ"?




残念、オレは苦しいぐらい正気で何も変わってなんかいないよ





・・・・・


「いらっしゃい、綱吉クン
制服よく似合うじゃないか
俺の見立てどおり♪」

「…オレは、お前を許す気はないからな」

「え〜〜ひっどいなぁ
こういうのは不可抗力って言うんだよ」

「……狂ってる」

「それはお互い様♪」




白い悪魔が彼らをわらう

(これは、あるかもしれない1つの世界でのお話)



--------

恐らくミルフィツナになってる…はず?
若干スレたツナとツナを戦力として欲しがる故に日常を壊した白蘭のお話でしたー
CP要素は無しで書いたつもりです

2012/06/29(Fri) 21:39 

◆痛みの塔 


もっと強く、どんどん強く、そうやって自分の心の痛みを悲しみを笑顔の裏に押し込んで封じ込めてへらへらして
痛いよってサインをたまに送ってみる。

「山本らしくないな」
「どうしたの弥白、真剣な顔しちゃって」
「そんな顔似合わないぜ」

返ってきた言葉にあたしはこう思った。
『そっか、あたしの痛みはそんな大したことないから分かりにくいんだね
じゃあもっと溜まってから言おう』

怒り、悲しみ、苦しみ、そんなマイナスなことは全部笑顔の裏に押し込めて。
気がつけば隠すのがとても上手くなっていた。


そしてあたしはスランプになった。
悲しくて苦しくて辛くて焦ってできない自分に怒りすら覚えて、だけどそれはあたしの表面には出てこない。

助けて、って心が悲鳴を上げていた。
辛いよ、って叫んでしまいたかった。

けれどこれも大したことない悩みなのかもしれない。

実際、部の連中にはなんでそんなにバカスカ打てるんだって言われたんだ。
その時あたしはスランプから脱しようと必死でバットを振っていたなんて誰が思っただろうか。



このごろ、急に目立ちはじめた奴がいる。
あたしの目からはその人はそんなに頑張ってるようには見えなくて、
だからなのかもしれない。

久しぶりに他人に相談をした。

そうして返ってきた言葉

「努力…しかないんじゃないかな」

自分が、甘ったれた嫌な奴だということをその瞬間、自覚した。
努力以外の何かで彼が目立ちはじめたなんてあたしは思ってたんだ。
心のどこかで彼のことをばかにしていた。
努力以外の何かで成功したらそのままで、失敗したらきっと彼のせいにするつもりだったんだ。
なんて身勝手な、





『お集まりの皆様方、これが私の痛みです
あなた方の慰めなど届かぬほどの高さにいます』


屋上の端、フェンスの向こう
一定の距離を置いて決して近寄ってこない野次馬を尻目にあたしはそこで風を感じる。

昨日までへらへら笑ってたような奴が骨折しただけで自殺しようとしてるのが不思議そうな人が何人かいる。
そしてそういう人たちは見に来たはいいものの刺激しないようにフェンス越しに見ているしかない。


「いて!」
『…ツナ』

そして来たのはあなただった。
あたしに自分の醜さを教えた、そして同時に真剣に考えてくれた唯一の人物。

あたしとの心の距離を表すように、野次馬たちよりもあたしに近いところにやってきた彼は言う。

「オレに君の気持ちはわからない
だけど、こんなとこで死ぬなんてもったいないなって…思う」

そして、背を向けて野次馬たちの方へと歩いていく、それが、とてつもなく嫌だった。
近くに、いてほしいと思った。

『待って、』

初めて自分から引き留めた彼は、
落ち行くあたしを助けようと手をのばすけれど



落ちる。




『ツナ、あなたすごいね!』

痛みが全て無くなったわけじゃない。
けれど、君と一緒にいられたらもしかすると、
そんなことを感じた今日という日を
あたしは決して忘れない



〜〜〜〜〜

雨音の5を要約した感じです
イメージソングはBUMP OF CHICKENの「痛みの塔」

雲雀さんの痛みの塔を見てから山本バージョンばかりが思い浮かびます
誰か作ってくれないだろうか…

2012/06/23(Sat) 12:25 

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