Main

□Too Late 
1ページ/6ページ










バーナビーが虎徹に自分の気持ちを伝えた夜から数日すぎた。

「おはよーバニーちゃん!」
伝えたはずが、
おじさんの態度は全くもって変わっていなかった。


「おはようございます…」

バーナビーはメガネを直しつつ
視線を机に向けたまま、返事をした。
この人は何を考えてるんだろう。
バーナビーはまったくわからなかった。
覚えていないのだろうか?

あの夜、僕の言葉にひどく動揺したおじさんは、
サイドテーブルにおいてあったシャンパンのビンを一気飲みして、
倒れるように寝てしまったのだ。
顔を真っ赤にして、目を潤ませて、
多分、喜んでいたんだと思うんだが、
虎徹の口からきちんとした肯定の言葉を聞いたわけではないので、
いまいち自信がもてない。


が、せっかく気持ちが(多分)通じ合った今、もうバーナビーも我慢できないでいた。



いくら動揺しているとはいえ、
数日猶予もあげました。





もうそろそろいいですよね、おじさん。











※※※
















「これからあいてますか?」
今日のシュテルンビルトは至極平和だ。



オフィスで雑務を終えたバーナビーは、お疲れさん〜と、そそくさと帰ろうとする虎徹をつかまえて誘った。
「…え、」
「僕の部屋に来て下さい。もし何か予定があったとしても来て下さい。絶対!
おいしいワインもありますし何か出前でも取って食べましょう。さぁ、いきましょう。」




「えええ!バニーちゃん俺の都合は無視!?」




首輪をつけられた犬のように、虎徹はバーナビーに引きずられていくのだった。





















.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ