過去拍手
□アサリと聖職者Ver4
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天然×アレン vs 普通
『ア、アレン…』
「はい、なんですか?」
どうしたんでしょう
今日は珍しく彼女は挙動不審だった
『あのね…今日は何の日か知ってる?』
今日…今日は確か…
「103番目の元素であるローレンシウムが合成された日…だったと思いますが…?」
みたらし団子をほおばりながら言うと彼女はショックを受けた顔をしていた
なんでしょうか・・・
『(予想外だったわ…アレンがバレンタインデーを知らないなんて…なんで?!)』
ふぅとため息をついた彼女は僕に言う
『他には…知らない?』
「他…ですか?」
他にありましたっけ…?
「ああ、クローン羊のドリーが作られた日でしたっけ?」
『ちがぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!』
いきなり叫んだ彼女にびっくりする
「え?え?」
食堂にいた団員の視線が突き刺さる
(あの子可哀相だな…)
ざわざわと声がする
『今日は…っ…今日はバレンタインデーなんだよー…』
うるりと涙を滲ませた彼女
「バレンタインデー…そうか、だからリナリーもミランダも僕にチョコをくれたんですねっ…」
ぶちっと何かが切れる音が聞こえた
『アレンのことだからすぐに答えられると思っていたのにっ…なのにアレンってばこっちが知らない知識ばっかり…!』
ぼたぼたと涙を流す彼女
「な、泣かないでくださいっ」
『誰のせいだと思ってるのよ…っ!』
きっと睨まれる
「すいません…どうしたら貴女は泣きやんでくれますか…?」
『…これ…受け取ってもらえますか…?』
上目使いで頬を染めた彼女にドキドキする
「喜んで!」
笑顔で受け取れば彼女はにっこりと彼女は笑った
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