+ 伊 達 主 従 +
□大切な時間
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一枚の布団に何も纏わず横になる政宗と小十郎を照らす、青白い月明かり。
今宵は一段と眩しく、意識を呼び起こされた。
久しぶりの情事の後。
心なしか怠く感じる身体を少し動かし、政宗は目を開いた。
「…っ……ん…」
背を向けていた小十郎の方を見る。
天井をじっと見上げ、横になる小十郎。
政宗がこちらに寝返りを打った事に気付き、視線を天井からそちらに向けた。
「寝てなかったのか…?」
「なかなか寝付けず、天井と政宗様の寝顔を交互に眺めておりました」
政宗が熟睡してすぐ背中を向けられ、少し残念だったようだが。
その後はずっと天井を見上げ何度も目を閉じたが、なかなか深い眠りにはつけないでいたそうだ。
「…見んな」
拳をグーにして、ぽんっと軽い力で小十郎の胸を叩く。
ふ…と小さく微笑む小十郎。
バツが悪そうに目を逸らす政宗。
「政宗様」
「An…?」
逞しい腕が急に、身体を包み込む。
その力は決して強引ではなく、緩く、優しく…。
「…!こ、こじゅ…っ」
驚いて名前を呼ぼうとする政宗を、その
まま仰向けの体勢にする。
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