オリジナル小説 長・中編
□君が生きてるということ
2ページ/10ページ
明日も仕事なので酔いを醒ますために早めに寝ていた。
深夜2時過ぎ。
突然枕元の携帯がなった。
「何だよ、うっせ〜な。」
そう呟いて発信者を見ると「すばる」と書いてあった。
(は〜ん、ケンカしたことを謝りたいんだな。)
そんなことを考えながら通話ボタンを押した。
「もしもし。」
「あっ、もしもし。こちら東京鎌森病院ですが。」
思わず「えっ」と声を出した。
「あの、上ノ太子さんのどういったご関係でしょう。」
なんで病院の人から電話が掛かってくるのだろうと疑問に思っていたが取り合えず病院の人の質問に答えようと思った。
「友人?あっ、幼馴染です。」
「そうですか。今上ノ太子さんがこちらの病院に運ばれて来ました。」
一瞬頭が真っ白になったがすぐに
「あの、何があったんですか?」
と聞いた。すると
「鎌森駅のホームで電車と接触しました。」
俺はとうとう何がなんだか分からなくなった。
「とりあえず病院来てください。あと……」
なにか言っているような気がしたが俺にはなにも聞こえなかった。
.