オリジナル小説 長・中編
□同じドアのあの人
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毎朝の通学は本当に疲れる。
なんでこんなにも混んでいるんだろう。
俺の名前は、弥富志騎(ヤトミシキ)
高校1年生だ。
この春から電車で通学している。
毎朝都心へ向かって通勤電車を利用している。
自分は割りと田舎のほうに住んでいるので座れると思っていた。
しかし全然違った。
朝っぱらの7時からなんでこんなに混んでるの。
毎日いらついていた。
父親から「毎日同じ電車にしたほうがいいぞ。」
と言われた。
どうやら同じ電車に乗っているといつも途中の駅で降りる人を覚えていくらしい。
そうするとその人の前に立って降りたら座る事が出来るらしい。
だからいつも同じ電車、同じドアから乗るようにしている。
都心へ向かう7時06分発通勤急行
3号車1番ドア
そう毎日決めていた。