切嗣受け

□成長(ナタ切)
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ナタリアと共に島を出てから、一年が経つ。
今迄の生活とは180度違う世界に驚きの連続だったが、何もかもが新鮮で、全て興味深い物だった。
多感な少年の時期を送るには、あまりにも濃密過ぎる世界。
だが切嗣にとって、この世界の空気は実に肌に合う物だった。

あの島でナタリアから預かった銃を、その儘譲り受けた切嗣。
銃の手入れも慣れた物で、最初は手間取っていた組み立ても、今や時間を計る迄もない。

「ナタリア、もう少し大きい銃が欲しい」

照準もピンポイントで合わせられる様になって来た、今日この頃。
まだ小さな手には32口径が似合いではあるが、切嗣も背伸びをしたい年頃。
だが、ナタリアは聞く耳を持ってはくれない。

「またその話か、坊やには未だそれで充分だ」
「僕はもう子供じゃない」

この申し出をしたのは、実は今日が初めてではない。
勿論、銃の知識も薄く、未だ初心者の域である事は、切嗣も重々承知している。
しかし、早くナタリアの様になりたいと切望もしている。

一方のナタリアも、切嗣の順応性の高さには驚きを隠せないでいた。
何より、センスが良い。
生まれ持っての特性なのか、手先が器用で飲み込みが早いのか。
しかし、どちらにせよ、未だ早い。

「未発達の子供に、大きな銃を扱える筈がないだろ」
「子供じゃないってば。大丈夫だよ、握力も付いたし」
「まだまだ子供だ。どうせ未だ精通もしていないんだろう?」
「……せいつう?」

聞いた事のない言葉に、切嗣は頭の上でクエスチョンマークを並べる。
専門の知識を得る事、だろうか。
先ずは学べ、という事だろうか。
そんな考えを巡らせている切嗣に、ナタリアは眉を下げて苦笑する。

「初潮が来たら、女になる。だからと言って成人した事にはならないが、子供を作れる躯になったという事は、大人になったという事だ」
「しょちょう?」
「あぁ、生理、と言った方が解り易いか?」
「ぁ……あぁ……」

生理と聞き、一気に顔を赤らめる切嗣。
未だ子供なのだから当然と言えば当然なのだが、男手一つで育てられた事もあり、そういう方面に対しての知識や免疫が極端に薄い。
そんな反応をしている切嗣をナタリアは一人楽しみながら、言葉を続ける。

「それを考えれば、男は精通、つまり、精液が通ったら、だな」

ナタリアの言う事を、切嗣は頭の中で復唱する。
せいつう。せいつう。
精液が通ったら。
通ったら……良いのか?

「君が射精出来る様になるのは、未だ時間が掛かるんじゃないのか?勃つ事も未だ……」
「それならっ!」
「……?」

途中で言葉を切られ、ナタリアは口を噤む。
珍しく驚いた表情を浮かべ、そして眉を寄せて少年を見る。

「それなら……?」
「……」

ナタリアが促すも、切嗣はその続きを言えずに口籠る。
自分から話を中断させたくせに、俯いて顔を歪ませ始める。

「それなら、何なんだ?」
「だから……」

再度先を促しても、切嗣はもじもじとするだけで、先が続かない。
こんな切嗣を見るのは初めてで、どうしたんだろうと首を捻る。

そして、ある事に思い当たる。

「坊や、自分で弄ってみてるのか?」
「っ……」

どうやら図星だった様で、切嗣は思わずビクリと身を震わせる。
別に叱られている訳のもないのに、罰悪そうに俯いた儘、顔を上げようとしない。

「幼いうちは精液が出ずにドライな子もいるみたいだけど、君はもう精液が出るのか?」
「っ……、……少し、だけど……」

羞恥の為か、切嗣が耳まで真っ赤にしているのが解る。
中々面白い。
そうナタリアは口角を上げる。

「じゃあ、見せて貰おうか」
「えっ?」
「見せて貰おう」
「え、見せ……え?」

急にそんな事を言われ、切嗣は驚いて目を見開く。
それも当然。
そんな事、人に見せる様な物ではない。

「何言って……そんな事……」
「あぁ、やっぱり嘘か」
「なっ、嘘じゃない」
「なら見せられるだろう?」
「っ……」

切嗣はこの時、少々混乱していたのかもしれない。
冷静に考えれば、この状況は可笑しいと判断出来る筈。
だが、切嗣はまんまとナタリアの口車に乗せられ、戸惑いながらもズボンに手を掛けてしまった。

おずおずと下ろされたズボンから現れたのは、少年特有の細く頼りない下肢。
だが、しなやかではあるが、弾力のある肌は健康的で、筋肉の付き始めた腿は確かに男の子の足。
島で会った時に比べれば、随分逞しくなった。
そうナタリアは改めて思う。

そんなナタリアを尻目に、切嗣は身を折りながら下着も脱ぎ去る。
そして身を捩りながら椅子に座り、ナタリアの視線から隠す様に、自分の中心を両手で包んだ。

「それじゃあ見えない」
「っ、別に見えなくたって、精液が出るのが見えれば良いんだろ?」
「そりゃまあ、そうだけど」

まぁ良いか。
そう思い、自分も座ってゆっくり鑑賞しようとしたナタリア。
だが、ある事が気になり座るのを止め、切嗣の方へと近付く。

「ちょっと、見せてみな」
「っ、何だよ、見えなくても良いんじゃなかったのかよ」
「良いから、手、離しな」
「っ……」

ナタリアに両手を掴まれ、切嗣は下半身を露にさせられる。
羞恥の為、思わず両足を付けて、出来る限り身を屈めて抵抗を試みる。
だが抵抗虚しく、幼い性器はナタリアの眼前に曝される。
未だ陰毛も生え揃っておらず、無防備なその姿。
確かに性器ではあるのだが、その役割を果たすのは、やはり未だ先の様だ。

だが、ナタリアが確かめたかったのは、そんな事ではない。

「やっぱり。皮、被ってるな」
「え?皮?」

切嗣は未だ子供なのだから、皮に包まれていてもおかしくはない。
恐らくこの儘にしておいても、数年後には自然と剥けて来るかもしれない。
だが、ナタリアの悪戯心に火が付いてしまった。

「大人はな、この皮、剥けてるんだぞ?」
「剥け!?っ……え、剥くのか?皮を?え……痛くないのか?」
「さぁな、私は女だから、その辺は解らないが……そこを剥くんだ、そりゃ痛いだろうな」
「っ……」

ナタリアの話を聞き、切嗣は身震いをする。
まさか剥く何て。
考えもしなかった事を急に言われ、切嗣は飽和状態になって行く。

「嫌なら良い。切嗣は未だ、子供だって事だからな」
「っ、子供じゃないって」
「剥くか?痛いぞ?」
「っ……」

痛みを想像し、顔を歪める切嗣。
切り傷や擦り傷、火傷といった痛みなら、耐えられる。
しかし、未知の痛みには想像が付かず、ただ眉を寄せる。
しかも、場所が場所なだけに、悩み所。

だが。

「良いよ、剥くよ」

意を決した切嗣は、強い眼差しでナタリアを見上げた。

「ふふ、解ったよ。坊やの決意に、私も強力してやろう」

そう言い、ナタリアは切嗣の手を離し、少年の前に座って中心に手を伸ばす。
そして横たわっていた幼い性器を手にし、先端を指先を使って開いて行った。

「ちょっと、ナタリア……」
「良いから、動くな」

まさかナタリアに触られると思っていなかった切嗣は、混乱と羞恥に顔を歪ませ、身を捩る。
だが強い口調で動くなと言われ、思わず躯も口も動きを止めた。

成人してもなお被っている様であれば手術も必要だろうが、今はそこまでしなくても良い。
此処に手術の備えもないし、そんな大掛かりな事は望んではいない。
ただ、癖を付けておけば、成長と共に内部が頭を出して来るだろう。
だが、それだけでも切嗣には苦痛な様子。

「痛いっ…ナタリア、引っ張らないで……」
「我慢しろ、男の子だろ」
「男の、子、じゃ……ないっ」
「あぁ、男、だったな」

涙を溜めながらも訴える切嗣。
余程痛いのだろう。
あまり強引にやっても、炎症を引き起こしてしまっては大変。
今日はこの辺にしておこう。
そう思ったナタリア。
しかし。

「へぇ……」

先程までは力なく横たわっているだけだった、切嗣の性器。
だが今は、幼いながらも芯を持ち始めている。

「痛いのに、感じるのか」
「違っ、ナタリアが触ってるから……ぁ……」

他人に触られれば、勃つのは当然。
幼い性器でも、自分で弄った事があるのなら、尚更。
快感を知っているのだから、高みを目指そうとするのは、それこそ生理現象だ。

「この儘イかせてやる」
「えっ、ちょっ、ナタリア……ッ、先っぽ……ッ、ァッ……アッ……」

陰茎を扱きながら皮を引っ張り、先端を曝して指の腹で擦ってやる。
すると切嗣は全身をビクビクと震わせ、あっという間に果ててしまった。

「は、ぁ……んっ……」

その後もビクビクと震え、切嗣はナタリアの手に白濁を零す。
少量ではあるが、確かに精液だ。
そして、手に付着した精液をベロリと舐めたナタリア。
その液は甘く、目眩がする程。
少年の物だからだろうか、それとも。

「………」

人間のくせに、私を誑かすか。
そう、苦笑を漏らすナタリア。

「坊やの言ってた事は本当だった。良いだろう、認めてやる。だが……もう少し、筋肉を付けた方が良い。明日から、筋トレな」

そう言いながら、ナタリアは手に付いた精液を全て舐め取る。
対する切嗣は、朦朧とする思考と焦点の合わない瞳を宙に向けた儘、何となくコクリと首を縦に振った。




   End.

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