薔薇乙女第2シリーズ
□苺の少女の朝
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豪華そうな鞄の中で眠る桃色の少女
髪はおいしそうにふわふわと寝転ぶたびに揺れた
真紅は、雛苺を起こそうとさっきから雛苺の睡魔と闘っている
「雛苺」
声を掛ける
「んー・・・」
眠たそうにごろんと寝返りをした
「雛苺」
もう一度声を掛ける
「あ、と五分・・・」
「さっきも言ってたじゃない、いい加減起きなさい」
ぷくぷくしてる頬を摘むと、きゃっと小さく叫び、飛び起きた
「うゅー・・・」
「おはよう雛苺」
「真紅、おはよう、なのぉ」
眠たそうに目をこすると目をパチパチと朝の光がまぶしそうに瞬きをした
「貴方、夢にラプラスの魔は出てきて?」
「うゃ? そういえば出てきたのよぉ」
「ラプラスの魔はなんて?」
もういちど眠たそうに雛苺は目蓋を擦った
「なんだか解らないけど、新しい乙女達は7つの魂を持つって言ってたの」
「そう・・・、ありがとう雛苺」
「どういたしましてなのぉ」
雛苺は大きいあくびをして腕をぐんと伸ばした
「さあ、行きましょう雛苺。のりと翠星石の作った美味な朝食が待ってるわよ」
「朝ご飯!あっさごっはんー、あっさごっはんー♪」
朝ご飯を待っていたかのようにすぐさま立ち上がり、楽しそうに歌を歌いながらスキップをして扉へ向かった