青の祓魔師 夢

□勉強会
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「あぢー…」

夏です。

寮の埃っぽい窓からは夏の太陽の陽射しがサンサンと差している

てなわけで私は燐君達と勉強会なう。

「ちょっと、クーラーないわけ?」
出雲ちゃんが眉間に皺をよせている

燐君は暑そうにYシャツの襟をパタパタさせている
「あるわけねぇだろー、ここはもう使われてない男子寮なんだからよー」

確かに、暑い
暑すぎる 溶けるんじゃないかと思うくらいだ

みんなだるそうな顔をして勉強にも身が入らない

「俺、アイスかなんか買ってきますわ」
「あっ、じゃあ僕も…」

志摩君が立ち上がるとそれに促されるように子猫さんも立ち上がった

「俺ゴリゴリ君…」
「あっ、じゃあわたし、ソフトクリーム!」
「私は苺アイス」
「俺は氷っぽいの頼むわ」
「私ゴツンとみかん!」

それぞれが違うアイスでなんか面白い

「はいはい、わかりましたわ
じゃ、買うてきますわ」
「いってらっしゃい!」
「気をつけてな」

二人は少しだるそうに部屋を出ていった


「…あ」
燐君が何かに気づいたように口を開く
「雪男がよぉ、今度実戦訓練するって言ってたぜ
何すんだろうなー」

さっきまでだるそうだった顔に少し輝きが戻って来ている
楽しみなんだろうなあ

「実戦かあ、楽しみなような不安なような…
あ、っと…」

消しゴムに手を伸ばした瞬間指にコツンとあたって落ちてしまった
拾おうとテーブルの下に手を伸ばす

「「あ」」

燐くんの手が触れた
どうやら消しゴムを拾おうとしてくれたみたいだ

「わ、ご、ごめん…」
「あ、いや、こっちこそ悪りぃ…」

少し顔の熱が上がる
暑さのせいなのかはわからない

(なんだこのラブコメ的なのは…!)




*

寮の窓から覗く影が二人

「なまえの様子を隠れて見ていましたが、あの奥村燐という人間…
気に食わないですね、殺したい」
「だめだ、まだ殺すなよ」
「…ハイ」

顔をしかめ爪を噛んだ

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