海のような君へ

□だって君は
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ダークタワーを破壊しながら、デジモンカイザーのアジトを探している私。

「やっぱり太一たちとどうにか連絡したほうがいいんじゃない?」

「でも、どうやって?
連絡手段なんて……そうそうないのに……」

「あのテレビは?
あれでみんなと連絡取れるんじゃないの?」

「そうかもしれないけど……肝心のテレビがすぐに見つかるわけないよ」

「良い案だと思ったんだけど………って、鈴!!」

「どうしたの?」

「あそこ!!テレビ!!!」

「………ある意味すごくいいタイミングだね」

「いいじゃん!!さっそくみんなに連絡とって、今の状況を聞いてみようよ!!」

「……そうだね」

テレビで連絡するのはいいけど……なんとなく、少しだけ気まずいような…

「私だけ、かな……?」

「どうしたの鈴?」

「ううん、なんでもないよ」

私は不自然に置いてあるテレビに近づいた。

「これで、誰もいなかったら悲しいよね…
誰か………いる……?」

「………反応ないね」

「ない、ね……
みんなどうやってたのかな?」

「デジヴァイスをかざしてみたら?」

「あ、そっか…やってみるよ」

私はデジヴァイスをテレビに向かってかざしてみた。

「……………」

「……………」

「……………」

「………反応、ないね」

「ない、ね……」

私は小さくため息をついた。

「いこ、ミヨモン」

「うん、せっかくテレビがあったのに……」

私たちがテレビを背を向けたときだった

『誰か…いんのか?』

「えっ……?」

テレビから声が聞こえた。

「この声……太一?」

『鈴……?』

「つ、繋がってる……
ミヨモン、繋がったよ!!」

「ほら、やっぱり僕が言った通りでしょ?」

「うん、そうだね」

『太一さん?どうしたんですか、固まったりして……
鈴、さん?』

「あ、光子郎君?」

『お久しぶりです、太一さんたちから話は聞いていたのですが…元気そうでなによりです


「うん、光子郎君も元気そうでよかった。
それより……大輔君たちは?」

『丁度よかった、こちらからも鈴さんに連絡を取ろうと思っていました』

「どういうこと?」

『はい、じつは大輔君たちは、デジモンカイザー…いえ、一乗寺君を止めるためデジタルワールドに行くことになりました』

「両親は?」

『はい、そこはみんなでキャンプに行くと言ってます。
僕と太一さん、ヤマトさんはアリバイ作りのためキャンプ場に行きます。
保護者にはヤマトさんの父親に頼んでます』

「そうなんだ……で、私に連絡をとようとした理由って…」

『察しの通り、鈴さんには大輔君たちの援護を頼もうと思ってます』

「わかった。
どこに行けばいい?」

『えっと……そこから近いです』

「じゃあ、そこに行けばいいんだね」

『お願いします。
あ、太一さんに代わりますね』





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