海のような君へ

□苦しみながらも
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「あ…………」

「鈴どうしたの?」

「あ、うん………波の音が、聞こえて……」

「波?」

ミヨモンが怪訝そうな顔をしている。

それは当たり前だ。

だって………

今いる場所は海など見えない、森なのだから。

「ここは森だよ?
海が近くにないのに、波の音なんて聞こえないよ。
気のせいじゃない?」

「気のせい………
なのかな?」

嫌な予感がする。

胸がざわつく………

この不安は一体なに……?

「鈴……顔色悪い」

不安そうな顔で私を見ている。

「………大丈夫、やっぱり私の気のせいだと思うし」

ミヨモンを安心させるように笑いかける。

「そろそろ次のエリアに行って、ダークタワー倒そう」

「うん、そうだね」

立ち止まっていた足を動かし、一歩前に進んだその時。

「えっ………?」

「あ………」

私たちは別の場所に移動していた。





暗い世界

不気味な黒い海が漂っている



ここは……


「ダゴモンの海………」






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