海のような君へ
□信じて待つことと
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アグモンがデジモンカイザーによって、無理やりメタルグレイモンに進化させられ、どこかに行ってしまった。
落ち込む太一に、現実世界に残っていた京ちゃんとヤマトがトロッコに乗ってやってきた。
「太一、何やってんだ!!」
太一はヤマトに殴られ、自分がするべきことが分かったみたい。
………何年経っても、二人の関係は変わらないみたい。
ヤマトの見た目は変わってるのに…
「そうだな…俺がしっかりしねぇと、アグモンは助けられねぇ」
太一はタケル君たちに、次にアグモンに会った時は本気で戦ってくれ、といった。
その言葉に皆が……ううん、大輔君以外が頷いた。
「俺は……」
迷っている大輔君に声をかけようと思ったけど、その前にヤマトに声をかけられた。
「それにしても久し振りだな!!鈴」
頭を乱暴に撫でられる。
「や、ヤマト!!久しぶりなのは分かってるけど、頭を乱暴に撫でないでよ!!」
「悪いな、久しぶりに会えて嬉しかったから、ついな」
笑いながら、私の頭から手を退ける。
私は乱れた髪を手櫛で治す。
「ホントに……久しぶりだな……鈴」
安心したようなヤマトの声に、私も安心してしまった。
「ヤマト………」
「お兄ちゃん………」
太一とタケル君の拗ねたような不機嫌な声に、ヤマトは私から2,3歩下がった。
「お兄ちゃん、タケル君、早くいきましょう」
何故か汗だくのヤマトは、ヒカリちゃんの声に安心したかのように息を吐いた。
「(た、助かった………)」
「そうだな…早くアグモンを助けねぇと」
ヤマトたちが乗ってきたトロッコでアグモン達を追うことにした…
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