海のような君へ
□今も一人で戦っている
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誰かが助けを求めている、そんな気がしていた。
誰か、なんてわからないけど……
けど誰かが呼んでいる。
ミヨモンには聞こえない、誰かの声が_____
今、私がいるのは砂漠のような場所。
「こんな所にダークタワーがあるの?
この辺りはなかったのに」
「わかんないけど……あるような気がする」
「鈴が言うなら、確かかもね」
「ありがとう、信じてくれて」
私がお礼を言うと、ミヨモンの顔が赤くなったような気がした。
「ん?」
「どうしたの?ミヨモン」
「……遠くからだけど、声が聞こえる」
「声___?」
ミヨモンに言われて、私は集中してあたりの音を聞く。
「………私には聞こえないけど…」
「けど、確かに声がする」
「なら、行ってみよう」
「うん」
ミヨモンを頼りに声がする方へ向かう。
小さな丘みたいなところで私は立ち止まった。
「あんなにたくさんのバケモンが…」
イービルリングをつけられているバケモンがたくさんいた。
それにバケモンに囲まれて縛られているタケル君にヒカリちゃんたちと、パタモンやテイルモンたちもいた。
「……この間会った大輔君とブイモンがいないね…」
「多分、別の所にいるんじゃない?
それより……みんな進化できないみたい…」
彼らから離れた場所に、私のデジヴァイスとは違う形をしたデジヴァイスが4つ置かれていた。
「どうする?鈴」
「………ウイングモンに進化して、みんなを助けよう」
「うん、わかった。
鈴はここにいて、ボクが行くから」
「私も頑張る。
ミヨモンはみんなの方をお願い、私はデジヴァイスの方に行くから」
「お願いだから、無茶だけはしないでよね」
「分かってるよ」
私はデジヴァイスを持った。
「行くよ、ミヨモン!!」
「うん!!」
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