海のような君へ
□僕たちに待っていたのは
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「ここ、は………」
目を覚ますと見慣れた風景が広がっていた。
現実世界では滅多に見る事が出来ない、多くの緑。
「デジタルワールドに決まってるでしょ」
「……マナモン?」
さっきまで丸に物体に触覚が生えたようなデジモンだったのに、気づくと見慣れないデジモンに進化していた。
「いまはミヨモン、マナモンから進化したのよ」
「そっか……」
進化した、ということに少しだけ嬉しく思った。
「でも……今はいつなのかな…?」
「それは…わかんないけど、変なモンが立ってる……」
ミヨモンの先に黒いタワーが立っている。
それも一本じゃない、遠くにもそれらしいものが見える。
「あれは……?」
「さぁ、近づいて見てみれば?」
ミヨモンの言葉に私は頷いて、黒いタワーに近づく。
「………なんか、変な感じがする」
口では説明できないような奇妙な感覚。
「僕も変な感じがする。
口では説明…できないけど」
「なんなんだろう……このタワー……」
しばらくの間、黒いタワーを見ていたが遠くで森の中が騒がしいのに気づいた。
「何の騒ぎ…?」
「わかんないけど、行ってみよう」
「うん」
騒ぎがする方へ向かう。
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