桜の舞う世界で

□参訓
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井上という男と総司と呼ばれた青年のあとを着いて行く。

俺、一応けが人なんだけど………

「あ、自己紹介がまだだったね。
僕は沖田総司」

自己紹介とかって、今更だな。

「俺は志柳渚」

「ふ〜ん、渚ちゃんね。
女の子のなのに、男みたいなしゃべり方だね」

「大きなお世話だ。
俺がどんなしゃべり方をしようが、アンタには関係ない。

あとちゃん付けするな
それに女の子って年でもねぇ」

俺の言葉にこの男は笑うだけだ。

こいつの性格、そうとう捻くれてやがる。

「総司、あまり彼女をからかうんじゃない。
すまないね、総司はいつもこんな感じなんだよ」

「いえ、よく考えれば無視すればいいだけの事でした。
一々構っていたら相手が図に乗りますから」

「ハハハ、酷い言われ方だなぁ。
それより、ケガはもういいの?」

「足の方はすぐに完治します。
腕の方は…もう少しかかると思います」

「へぇ〜、あんまり無理しない方がいいんじゃない?」

「………」

大きなお世話だ。

つーか、だったら、用があるならそっちから来いっての。



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