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□私が闇戦士なの?
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翌日―…

『それじゃあ、頑張ってね』

『ええ』「ああ…」


サタンに見送られ、スファとリリィは旅立った。


―…

―…

「光の戦士は何処に居るんだ?」

スファは歩きながらリリィに尋ねた。

『分からないわ。ただ私達二人以外にも闇の戦士が居るから、光の戦士に遭遇したら倒せば良いのよ。』

リリィがあまりもさっぱりと言ったので、スファは取り乱しながら

「そんなっ…じゃあ、記憶が戻らないかもしれないじゃないかっ…」

と、他の戦士が光の戦士を倒したら帰れないと思い叫んだ。

『大丈夫よ…。光の戦士そのものが倒されて居なくなれば、私達闇の戦士は皆帰れるって聞いてるから。』

リリィは前を向いたまま、しっかり言った。

スファは、ほっとし

「はは…なんだ…それなら良いんだ。」


薄ら笑いを浮かべフラフラと歩いた。


―…

―…

―…


やがて日が暮れた―…


「どうするんだ?今夜…」

スファが不安そうに尋ねると

『私達は村人にも疎まれてるわ。だから野宿、ね』


「野宿か…そうか…」

スファ達は持ってきた食料で腹を満たした。


寝る前、スファは月光浴をしながら月を見ていた。

すると、スファの足元から黒い煙が吹き出ていた。

スファが歩くと、黒い煙が木々をからしていった。

スファは其に気づくと―…

「なんだ…これは!?」

『サタンが言ってたわ。スファは月光を浴びるとダークマターの力が濃く出て生命を奪うんですって。』

私が驚いてるとリリィがつかさず説明を入れてきた。

「ダークマター?」

『詳しくはよく分からないけど、ダークマターを宿す戦士は強いんですって。貴方以外にもグループには必ず一人は居るそうよ。』

「そうか…嫌な力だな。」

スファは其れを聞いてうつ向いた。


『あら、強い事が不満なのかしら?』

「違う…植物の命を奪うなんて…」

私は振り向きうつ向いたまま枯れた植物を見た。


『まぁ、其れが貴方の性能なんだし…もう寝ましょ。』

「…ああ」


スファは自分の能力や記憶に情報…全てに疑問を覚えたが―…

考えても仕方ないと思い目を閉じた。

どうせ、光の戦士さえ居なくなれば記憶も戻るんだし―…

その時に分かれば良い―…

スファには不安があったが気持を誤魔化して眠りについた。


―…

―…

―…

其処に通りかかった一人の少年…

スファを見るなり照れて

『かわいい…』

小さく呟いた。

少年は人を探していたのだが…

あまりにもスファがすやすや寝てるので、朝まで待つ事にした。



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