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□突愛
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"2年前は振ってごめん。今は誰とも付き合ってないから。"

突然のメール。


つながらなかったらパソコンにメールちょうだいって当時教えていたので唐突にメールがきた。


2年前、か


蘇る記憶…―

私が16の時は彼は10才だった。

当時私がエスコートする形でイケナイ事をしてしまった。

あくまで軽く、

キスもした。

気持ち悪かったけど。

16才まで未経験だった私はうっかりがっついちゃって彼がおうむ返しな事に気づかず大人の階段をどんどん突き進んでいった。

まぁそれで"抱き寄せて歪んだ体埋めるのは貴方しかいない"っていう右側に蝶の歌詞のような気持ちになった頃、前の彼女と寄りを戻したのか振られてしまったが。

私は自殺未遂まで追い込まれて、ずたぼろになり結局記憶を2年かけて封印しました。


今、思えばどっちつかずの彼の行動を私が分かってあげられなかったのが悪いのですが浮き足立ち過ぎました。


さて、そんな彼からの突然のメールです。

彼の名前は悠人。

とにかくはっきりしない男の子で可愛のですがいじらしいです。

私はスルーしました。


ドキッとしながらもスルーしました。
"俺と付き合って…"

思わずきゅんとしました不安な気持ちで落ち着かなくなりました。

そして、思わず返信しました。

"とりあえず、友達からなら良いよ"

そういう感じに携帯メアドを教えてあげました。

"分かったよ。有り難う"


そう言う割にはパソコンに返信してくるので

"携帯のメール届いた?登録して"

とパソコンでメールしました。
相づちしたのにまたパソコンで返ってくるのでまた同じ事を聞きやっと携帯で返事がきました。

こういう機械音痴な所もまた可愛んだけどね。

メールを待ってる間私は仕事で絵を描いていたのだけど…―


"今何してる?"

"仕事で絵を描いてるよ。"

また暫くすると…―

"今何してる?"

"仕事で絵を描いてるよ"

一時間も経たないうちに聞くなんて私の事がそんなに気になるのね。

私はそう思いました。

"付き合うって手を繋いでか腕組ながら歩いたりしながら話をしたりすることだよね。悠人はどう思う?"

私は付き合うって事を自分なりに整理して話してみました。

"普通に"

"普通にってなに?具体的には?"

私の配慮が足らなかったのかもしれませんが信じられなかったのです。

彼が付き合う意味を理解してるか。
暫くたってからの返事

"…分からない"

"2年前と同じこと"

私はそんな間違いはもうしたくないと思い返信しました。

"それは出来ないよ"

"…"

まるでリアルな会話のように沈黙が返ってきました。

"手を繋いだりとか(中略)状況がそろえば2年前といっしょの事がしたいからできるよ"

条件はお互いにまともな職についてるとかだけど。

"条件が揃えばできるんだね。手を繋いだりとか腕組んだり出来るよ"

ってまるでしたくないみたいだな。おい。

私はそう思って好きについて聞きました。

"2年前と同じ事がしたいだけの好きなのか、側にいたい方の好きなのかどっち?"

私は彼の知能に合わせて尋ねた。

"側に居たい!ずっと"

この答えは嬉しかったが素直に喜べず…

"つかさより好き?"

つい前彼女と比べてしまう…―

"…"
暫く沈黙が続いた後に

"なんでつかさの事しってるの?"

っておい君が振った時に言ったんでしょうがぁ!

私は内心つっこみながらその事を打った。

"そっか。覚えてない"

どーせ私の独りよがりの2年前ですよ!

"てゆーか、会話が繋がってきてるけど自分で打ってる?成長したのかな?"

こう聞いたのは前に母親や姉が打ってたらしいからだ。

"自分で打ってる。学校も行ってるし成長してると思う。"


自分で話をそらしといてあれだが

"つかさより好き?"

もう一度聞いてみた。

"うん(*´∇`*)"

絵文字付きで嬉しいのだが本人が打ってるかかなり不安だ。
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