サマーウォーズ同人館
□織姫と星空の彦星
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※カズマ視点
「…今夜は晴れるかな」
まだ…太陽が照りつける真夏の昼間…
空を見上げながらつぶやいた
…今夜は七夕
雨が降らなければ、織姫と彦星が一年に一度
天の川を渡って逢える日
そんな日を、
…夏休みとあって、健二さんと過ごせるのは
僕にとってはとても幸せなものだった…
健二さんは…どうか解らないけど…でも、
もしも今日
本当に願いが叶うなら…
「あの…佳主馬くん…」
「…健二さん」
納戸に戻ってしばらく、
…健二さんが、ヒョコッと顔を出した。
「どうしたの?」
「……七夕の…短冊、佳主馬君も書く…かな?」
「……………………うん。」
そうして渡された短冊には、
健二さんの可愛い字で『佳主馬くん』と書かれていた
「佳主馬君は、何をお願いするの?」
「…んー…んー……ん、ヒミツ」
「…いじわる」
「……ははっ 可愛いなぁ…健二さんは」
「…っ// 可愛いくないから!!」
「…可愛いよ。健二さん…いいかげん、自覚しなよ」
「…///…自覚って…」
困った顔で、俯きながら…顔を赤らめる
健二さんの、一挙一動が可愛いくて…
つい、抱きしめたくなる
叶わないとは知っているけど…
それでも星空に願ってしまう。
どうか、健二さんと結ばれるようにって…
ただ、叶わぬ想いを抱いては
天の川に
星空に
カミサマに…
「…今夜、晴れるといいね」
笑いながら云う健二さん
愛おしくて仕方ない。
…彦星も、こんな気持ちだったのだろうか…
天の川の先の…
織姫を想い、
星空に祈ったのだろうか…
一年に一度の
『キセキの夜』を…
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