サマーウォーズ同人館

□迷子の健二さん
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「……………ぁ……迷った。」






蒸し暑い8月


道路のど真ん中



たしか一本道だったはずの道を




僕は見事に迷った。








事の発端はというと、




「近くにひまわり畑があるんだって〜」


「へぇ…」


「健二くん、ひまわり畑にいってみなよ」


「え!!?」




という、夏希センパイの



優しさかよく解らないオススメのせいで



高校生にして、只今絶賛迷子中





まぁ…仕方ない。


夏休みの間はしばらく陣内家に居候することになり

ろくに道も聞かずにひまわり畑を目指したのだ。



迷うのも仕方のないこと。







「…はぁ、とりあえず…佳主馬くんに電話…」



ポケットに手を伸ばす


…が、携帯が見つからない。




…そうだった

ひまわり畑を目指してしばらくしてから、


携帯を忘れた事に気づいたのだ





携帯があれば道だって分かった


迷ったのは、携帯を忘れたから



事の発端はそれかもしれない





「…僕ってホントダメだなぁ…」




でも…ホントどうしよう



携帯もないし、もう日も暮れそうだ…。



泣きたい…




田舎だから妙に雰囲気がある






お化け屋敷のような…






「かっ…佳主馬くん…」




呟いたって、誰もこない





一方、その頃陣内家では…


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