pure love

□招待T
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葉が緑色から黄色や赤色に変わり、秋風が吹き始めた頃。



ここ、立海大附属中のテニス部…基部室で、先程からうめき声を上げる一人の青年がいた。








丸「…うー」



仁「…………」



丸「あー…」



柳生「…丸井くん、どうかしたのですか?」




午後の練習を終え、制服に着替え途中の手を止め問い掛ける柳生。

隣にいた仁王はやっと聞いてくれたなと自分の手間が解けて秘かに安堵していた。




丸「んーいや、その…なんだ、アレだよ」



柳生「アレ、とは何ですか?」




丸井はモゴモゴと何か言いたげで、柳生は頭に?マークを浮かべつつ眉を寄せる。




丸「ほら、もうすぐ文化祭じゃん?」



柳生「はい、そうですね」




又もや言葉に詰まる丸井。

黙って聞いていた仁王は、ふとYシャツのボタンをとめる手を止めニヤリと笑い振り向いた。




仁「誰か誘いたい奴でもいるんじゃろ?」




図星だと直ぐにわかったのは、丸井の顔が見る見る内に赤く染まっていったからで。




赤「あれ、先輩達まだいたんスか?」




ガチャッと扉を開けて、キョトンとした目で赤也は三人の先輩達を見据えた。


英語のテストで赤点を取り、コート整備をさせられていた為、赤也は他の部員より帰るのが遅くなった。

なのにまだ残っている先輩を見て眉を寄せる。




赤「…もしかして先輩達、俺の為に待ってくれてたんスか「ちげーよ」




丸井の鋭い返しに「じゃあ何なんスか?」と若干涙目で問う赤也。




丸「あーお前さ、…りんのアドレス知ってたりするか?」



赤「いや、りん携帯持ってないっスよ。ジュニア選抜の合宿で聞いたけど」





幸「楽しそうな話だね。まぜて?」



赤「!ぶ、ぶちょーっ」




物音もなく、突然背後に現れた幸村に全員驚く。

対する本人はニッコリと笑っていた。




幸「部室に忘れ物しちゃってね。
で?りんちゃんが何?」



丸「う、いや…只さ、文化祭の日暇かなって…」




なら誘えば良いのにと思った幸村だったが、さっき携帯を持ってないと話をしていたので、ああと納得した。




赤「ちょっと待って、誘うってりんを?」



丸「…何だよぃ」



急にばつが悪そうな顔付きになる赤也に眉を寄せる。

「あー…」と癖っ毛の髪を掻きむしりながら、




赤「すいません。もう誘っちゃいました」



丸「!!は、」




赤也の話によると、先日幸村と丸井とで出掛けた時に(4万打記念小説参照)
ちゃっかり誘っていたらしい。


あんなに悩んでた俺って…と呆然とする丸井の肩に仁王の手がポンッと置かれ、可哀想な目で見つめられた。




柳生「(りんさんも来るんですか…)」



幸「(赤也…良くやった)」




何だかんだ言って、結局皆りんに会えることが嬉しいらしい。


その日を思ったら楽しみになって来て、自然と頬が緩んでいた。
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