pure love

□告白
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ク「何だ…あんたか。どーせだったらリョーマと戦いたかったのに」



白「それは堪忍な。けど…」




「負けへんで」と言い放つ白石。

クリスはさっきよりも鋭い視線を向けた。




ク「…俺、強いよ」




緊迫した雰囲気の中お互いフッと小さく笑い、試合が開始された。










白石が2ゲームを取った時、何か異変が起こった。



完璧なテニスが崩れ始める。




ク「動き、悪くなったな」




すかさず死角を付かれて、ポイントを取られてしまう。

一気に3ゲーム追い付かれてしまった。




謙「…何や、変やないか?」



小「蔵リンの動き、悪うなってるわね」




ただ、体力が低下しているからではない。
その表情は苦痛に満ちている。



その時、白石はガクンと崩れ落ちた。




『!!』




りんは思わず立ち上がる。




ク「…もう止めた方がいいんじゃない?」



白「…ご忠告おおきに」




微かに微笑み、白石は左肩を抑えゆっくり起き上がった。




『(…もしかして、)』




りんはある場面を思い出していた。

白石と二人で話していた時、飛んで来たラケットから自分を庇ってくれた、あの時。




『(肩、痛めてたの…?)』




そんなの、全然気付かなかった。






白石はいつもと変わらなかったから。







『(…私、最低だ)』






ギュッと拳を握り締めながら、コートに視線を送る。










どうして…?








どうして、彼はまだ戦うのだろう。







「ゲームクリス!4−2」





荒い息を調える白石の元に、オサムが近付いて行く。




渡「もうアカン。…諦めや」



白「俺は、」




まだ…と言いオサムの肩に倒れ込む。

オサムは白石の腕を自分の首に回し、審判に棄権を告げた。




リョ「…白石さん、」



白「越前くん、後は頼んだで」




リョーマに告げた後、立ち尽くす跡部に目を向ける。



自分から目を逸らさず、真っ直ぐに見つめてくるその姿を、白石も瞳に焼き付けた。
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