pure love

□告白
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日米親善試合当日の朝、りんは青学の皆と会場に向かっていた。




『………』




対戦の順番は直前に発表されるから、彼と誰が当たるのかはわからない。


りんが思わず眉を寄せていると、ポカッと頭を軽く叩かれた。




桃「何難しい顔してんだ?」



『そ、そんなこと、ないですよ!』




りんが慌てて首を横に振ると、桃城はニッと笑って頭を無造作に撫で回す。




桃「お前はただ勝つように応援するだけ。わーったか?」



『…はい!』




くしゃくしゃにされた髪を直しながら、りんは明るく返した。













会場にはとにかく沢山の人がいて、メンバー一同目を丸くした。

アメリカ代表のポスターなども飾ってあって、アイドルと勘違いしてしまいそうだ。




『すごい…』




だけど、




『(お兄ちゃんや、皆の方がかっこいいもん)』




そう自信満々に言える。

りんがじっとポスターに見入っていると、河村が微笑みながら近付いて来た。




河「この人達より、皆の方がかっこいいよね?」



『もちろんです!白石さんの方がずっと…』




そこまで言ってから気付いたのか、りんはカァァと頬を赤く染める。




河「(白石?)ずっと?」



『かか、かっこいい、です……///』




俯きながら小さくなるりん。




大「(…本当にわかりやすいな)」



河「(…そうだね)」




そんなりんを見ながら、大石と河村は再認識していた。














「これより、日米親善試合を始めます」




審判が合図をすると、観客席は大きな盛り上がりを見せた。




「クリス〜!」



「きゃー頑張って〜!!」




りんの近くに座る外人のお姉さん達は太字で書かれた幕や団扇を持って、黄色い声で叫んでいる。

もっと周りを良く見れば皆何かしら手に持っていて、りんはふと自分の手元を見つめた。




『…私も、何か作ってくれば良かった…』



不「そういう問題じゃないと思うよ」



カチロー「(でもりんちゃんなら、)」



カツオ「(作りかねない…)」




しゅんと落ち込むりんに、それだけは止めてほしいと皆は強く願った。













ダブルス2の跡部&真田、ダブルス1の忍足&菊丸、シングルス3の手塚、シングルス2の幸村と、アメリカ代表に勝利し、残すはシングルス1だけとなった。




「シングルス1、アメリカ代表…クリス・エドワード」




クリスがコートに現れると、観客は一層盛り上がる。

女性の黄色い声が飛び立つがクリスは鬱陶しそうに眉を寄せるだけで、ずっと日本代表のコートを睨み付けていた。




「日本代表…


白石蔵ノ介!」




白石が現れると、りんはピクッと体を動かしコートに目を向けた。




『白石さん、』




とゆうことは、恐らくリョーマは補欠だろう。

今頃悔しがってるんじゃないかとりんはその姿を想像した。




金「白石ぃー!頑張りやー!!」




少し離れたところから金太郎が身を乗り出し叫んでいて、色んな意味で注目を集めていた。
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