pure love

□晴天
2ページ/7ページ



「それでは、全国大会決勝シングルス1 幸村精市VS越前リョーマの試合を始めます!!」




コートに響く声援。
青学の皆と共に、りんはその光景を静かに見つめていた。




『…頑張れ』




心の中で何度も呟く。





リョーマのツイストサーブから始まり、ドライブA、COOLドライブ…幸村は軽々と打ち返す。




リョ「ふーんやるじゃん。だけど、上着肩から落ちてるよ」



幸「…ボウヤ、これは上着を落とすゲームじゃないよ」



リョ「あっそ。じゃあそのゲームは俺の勝ち」




リョーマは幸村の上着を落とすために、わざと技を繰り返していたのだ。




『(…お兄ちゃんだ)』




生意気で勝ち気で。
記憶が戻ったことを実感し、りんは自然と口元を緩めた。





リョーマば無我の境地゙を発動し色んな技を出すが、幸村にはまったく通じていない。




幸「これでもう終わりかい?」



リョ「…まだまだだね」




左腕にオーラがすべて集まる。

゙百錬自得の極み゙

無我の奥の扉の1つで、力をすべて左手に集め威力、回転を倍返しにする。


しかし、幸村は次々とゲームを獲得し…3−0までになった。



゙百錬自得の極み゙は封じられていたはずなのに、リョーマは右手にラケットを持ちかえ再びオーラを集め、倍返しをした。


オーラを適材適所に集めることで、確実に打ち返す。そしてついに、ポイントを奪い返した。




リョ「次は5球でいくよ」




そう予告し宣言したリョーマだったが、5球目はアウトになった。




菊「おチビ!鼻血鼻血!」




菊丸の言葉で初めて流れる血に気付く。




幸「…見たところ、触覚を失いかけてるようだね」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ