pure love

□夏休み
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『お兄ちゃん!』



リョ「りん」




突然現れた兄に驚きを隠せないりん。

リョーマも予期していなかったらしく、妹の姿を見て目を丸くする。




桃「あれ、りん」



『桃城先輩!』




桃城はリョーマの隣から顔を覗かせた。




『えっと…?』




3人の関係がいまいち理解出来ない。

杏はりんの様子を察したのか、笑顔で口を開いた。




杏「今日は桃城君と越前君とデートなの」



『……!』



桃「デ、デートじゃねぇって!!//」



リョ「…何で俺まで」




慌てる桃城と、呆れ顔で溜め息を吐くリョーマ。




杏「何よ!女の子の誘いを断るつもり?」




杏は頬を膨らませて腰に手を当てる。


そんな3人を黙って見ていたりんは…




『わ、私…お邪魔だよね。ごめんなさい。大事な日に…』




思いっきり勘違いをしてしまっていた。



りんはテニスバッグを持ち帰ろうとする。




柳沢「え!りんちゃん帰っちゃうだーね?」



リョ「りん…っ」




リョーマが追いかけようとした時ー…




『きゃ!ご、ごめんなさい!』




思いっきり人にぶつかってしまった。

ゆっくり顔を上げると、




忍「りんちゃん?」



『お、忍足さん…!!』




ユニフォーム姿の忍足がいた。




跡「…りん?」



『跡部さん!』




後ろからこっちに歩いてくる跡部。

その姿を見て、りんは急いで駆け寄る。




『どうしたんですか?』



跡「暇潰しに来ただけだ」



忍「たまに打ちにくるんやで。りんちゃんがいるとは思わんかったわ」



『私もたまに来るんです』



忍「そうなん?偶然やな」




リョーマは親しげな3人の会話についていけずにいた。

黙って見ていると跡部と目が合う。




跡「……フッ」



リョ「!!」




鼻で笑われ2人は睨み合う。

りんは背が低いので、頭上で物凄い火花が飛び散っていることに気付かなかった。




リョ「…ねぇ、暇なら試合やろうよ」



跡「構わないが、後悔すんのはお前だぜ」



リョ&跡「「((絶対負けねぇ!))」」




もはや2人の世界だ。




『お兄ちゃんと跡部さん、いつの間にか仲良くなったんですね』



忍「仲良いんか…?」




嬉しそうに微笑むりんを見て、忍足は首を傾げた。
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