pure love

□合宿T
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会場の都合上で、決勝は1週間後に伸びた。




青学は大石の提案で合宿に行くことになった。




場所は…




『軽井沢、ですか?』




青学のテニスコートでスコアを書いているりんは、突然のことに目を丸くした。




大「ああ。3泊4日で行こうと思ってね。
それで…ぜひりんちゃんにも来て欲しいんだ」



『わ、私も行って良いんですか?』



大「もちろん。」




大石が優しく笑うと、りんの顔がキラキラと輝いた。




『はい!喜んで!』




元気いっぱいに返事をした。










しかし、問題は学校。



りんは成績が良い為、4日休んでも構わない。



思い切って両親に話したところ、案の定2人は快く受け入れてくれた。




倫「まぁ、軽井沢?羨ましいわね」



南「楽しんでこいよ」



『遊びに行くんじゃないよ、マネージャーとして』




何だか勘違いをしてる2人だけど、了解してくれたことが嬉しくてりんは微笑んだ。





南「おいリョーマ」



リョ「何?」



南「りんのことは任せたぞ。変な虫がつかねーように気を付けろよ」



リョ「…当たり前じゃん」




楽しそうに話すりんと倫子を見ながら、小声で言う南次郎とリョーマだった。












そうして、合宿の朝を迎えた。




『いってきます!』




元気に挨拶をして家を出る。



りんと違って、隣で歩くリョーマは欠伸を繰り返していて眠そうだ。




リョ「…ねぇ、」



『何?』



リョ「何でそんなに楽しそうなの?」




ニコニコ笑顔のりんを見て、リョーマは不思議で仕方がない。




『え?だって…

お兄ちゃんと青学の皆と、ずっと一緒にいられるから』




そう言ってりんは、嬉しそうに笑った。




リョ「…あっそ。」



『えへへ///』












待ち合わせ場所に行くとバスが用意されていて、既に皆来ていた。




菊「おっチビ〜りん、おっはよ〜!!」



『おはようございます、菊丸先輩』




ガバァッと抱きついてくる菊丸を、リョーマは迷惑そうに払う。




大「じゃあ、そろそろ出発するぞ」



不「桃と海堂がまだなんじゃないかな」




バスを見渡すけれど、2人の姿はない。




『先輩達、どうしたんだろ…』




りんが心配になってきた時ー…




桃「海堂てめぇ!俺より先に走んじゃねーよ!」



海「あ゛?お前こそ邪魔なんだよ!」




言い合いをしながら猛ダッシュで向ってくる桃城と海堂。



はたから見たらそうとう可笑しな光景だ。




竜「2人とも遅いわい!
まさか走ってきたんじゃないだろうね?」




桃「えっとー、その方がランニングにもなるし良いかと思いまして…」




ハハハと笑う桃城に、「バカタレ!」とスミレは怒鳴った。




河「あの距離を走ってくるなんて…2人ともすごいなぁ」



海「もとはと言えば、お前は自転車だったのに急に走りだしたのがいけねーんだよ」



桃「あんだと?お前が先に自転車をバカにしたんじゃねーかよ!」




言い合いを続ける2人。



大石は止めに入るが、なかなか納まらない。




『桃城先輩、海堂先輩!』




声のした方を見ると、りんが笑顔で微笑んでいた。




『おはようございます』




そう言ってニッコリ笑う。




桃「あぁ…おはよう」



海「………はよう。」




うるさかった2人も、りんにつられて笑顔になる。




不「さすがりんちゃんだね」



河「…うん」



リョ「分かりやすすぎ」




リョーマは呆れたように呟いた。
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