pure love

□妹と弟
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都大会

青学は勝ち進み、準々決勝の日を迎えた。

















菊「りん〜今日は作って来てくれた?」



『はい!今日はおにぎりをたくさん持って来ました』




観客席で話す菊丸とりん。



何回か試合の応援に来るうちに、レギュラーの皆とは仲良くなったのだ。



リョーマは始め納得がいかない様子だったのだが、りんが嬉しそうなので渋々承諾した。




菊「うっわ〜美味しそ〜」




菊丸はランチボックスの中のおにぎりを見て目を輝かせる。




大「英二、試合が終わってからだぞ」




呆れ顔で言う大石に「わかってるよぉ」と不満そうに菊丸は返した。




『先輩、試合頑張って下さいね!』



菊「まっかせといて!」




菊丸は、にっと笑ってVサインを取った。




試合は時間の関係で2面使って2試合同時にダブルスをやる。



ダブルス1はゴールデンペアの菊丸と大石。


ダブルス2は…




桃「海堂、足引っ張るなよ」



海「てめぇがな」




お互い睨み合う桃城と海堂。




『2人、大丈夫かな…』




りんは心配になり呟いた。




リョ「…大丈夫なんじゃない」



『わ!お兄ちゃん!』




急に横に立ったリョーマに驚いた。


リョーマはりんの反応に眉を寄せる。




リョ「始めからいたんだけど」



『ご、ごめんね』




不機嫌そうに言うリョーマにりんは慌てて謝る。



そんな会話をしている間に試合は始まった。



審判の合図とともに、選手達が各コートに立つ。




『(皆…頑張れ)』




りんは開いていた拳をギュッと握り締めた。







「何か不安な感じだね」



「…うん」



「バカだな!青学が負ける訳ねーだろ!!」



『堀尾くん、カツオくん、カチローくん!』




りんの隣で1年生トリオは試合について語り始めた。


どうやら皆不安らしい。





堀「りんも先輩達が絶対勝つと思うだろ!?」



『…うん!』



堀「ほらな。おまえらも信じろよな!」




りんの返事に満足した堀尾は、腰に手を当てて話す。




カチロー「ぼ、僕達だって信じてるよ!」



カツオ「も、もちろん!」




そう言って慌てて頷く2人。





『先輩達、強いもんね』





りんが『ね!』と笑顔で言うと、カチローとカツオは顔を見合わせて微笑んだ。
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