pure love

□青学
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一通りの自己紹介が終わり、再びお寿司パーティー?が始まった。




菊「あー!海堂、俺がアナゴ好きなの知ってて…!」




素早くアナゴを取り口に運ぶ海堂。




菊「いや、まだあと2つ残って…」



桃「足らねぇな足らねぇよ」



リョ「そーっスね」



菊「(…!こいつら…)」




菊丸が気付いた時には既にアナゴが食べられていた。




菊「(不二の奴自分だけ巻物食ってる)不二!あれな〜んだ」



不「ん?」




不二が気を反らしている間に、菊丸は巻物を口に運んだ。




菊「ひぃ〜辛ぁ!何食ってんのぉ!?」



不「わさび寿司だけど?」




顔を真っ赤にする菊丸に平然と答える不二。




『菊丸先輩!どうぞ』




りんは菊丸に水を差し出す。




菊「ありがと!」




素早く受け取り、菊丸はゴクゴクと水を飲み干した。




『それから…これ、良かったら食べて下さい』




アナゴがのってるお皿を差し出すりん。




菊「いいの?」



『はい!』



菊「(て、天使だ…!)」




泣きたい衝動にかられながら、菊丸はお皿を受け取った。










時刻は過ぎ、手塚と大石は学校に用事があるので先に帰っていった。



他のメンバーはとゆうと…




菊「何のゲームやる!?」




まだ帰る気はないらしく、はしゃいでいた。




桃「越前とりん…」




桃城が振り返ると、そこにはテーブルに伏せて寝ているリョーマとりんの姿が…




不「クスッ幸せそうだね」



河「やっぱり似てるなぁ」




同じ顔をして眠る2人を見て皆は微笑んだ。






こうして、りんにとっても長かった1日が過ぎていった。











*りんside*



目が覚めたら、自分の部屋で眠っていた。




(あれ、どうしたんだっけ…)




確か河村先輩のお父さんに車で送ってもらったんだよね。


ぼーっとする意識の中で、曖昧な記憶をたぐりよせる。




(青学の先輩達、良い人だったなぁ…)




何よりお兄ちゃんが楽しそうだった。


昨日の事を思い出し、自然と頬が緩んだ。





ふと時計を見ると9時過ぎだった。




(ね、寝坊した!!)




急いで支度して階段を降りる。


居間には菜々子さんがいた。




菜「あら、りんちゃんおはよう」




洗濯ものを干しながら、こっちを見て挨拶してくれた。




『ごめんなさい、寝坊しちゃいました!
…お兄ちゃんは?』




お兄ちゃんの姿が見えない。今日は日曜日だから、いつもだったらまだ寝てるはずだ。




菜「リョーマさんだったら出かけたわよ。部長さんから電話があって…」



『そうなんだ…』




(朝の挨拶したかったな)




私ががっかりして肩を落とすと、菜々子さんが優しく微笑んだ。




菜「朝食は昨日りんちゃんが作ったお弁当を食べてたわ」



『え?』




菜々子さんの言葉に少しびっくりした。




(お兄ちゃん…)




嬉しくって思わず笑顔になった。




『そういえば、お母さんは?』




遅い朝食を食べながら話しかける。




菜「おばさまなら、教室の方に呼ばれて出かけたわ」




教室…とは茶道教室のことで、お母さんはそこの先生をやっていた。


日曜に出かけるなんて、珍しいな。




今日の夕食は何にしようと考えながら、目の前のパンを口に運んだ。
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