pure love

□告白
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*白石side*










医療の先生に見てもらったところ骨に異常はなく、ただ痛み止めが切れて晴れ上がっただけやった。



けれど一応病院で見てもらうゆうことで、先生は手配をしに部屋から出て行った。




渡「まったく…無理しよって」



「堪忍オサムちゃん、」




ハァと溜め息を漏らすオサムちゃんに力なく笑い返した。




渡「そんなに勝ちたかったんか?」



「…せやな」




勝ちたかった。



めっちゃ勝ちたかった。





だってあいつは…彼女を怯えさせる男やから。

絶対自分で勝ちたいって思うた。





戦ってる時、何でこんなに必死になってるんかなって不思議やったけど、








答えは一つで












タッタッと足音が聞こえて、ガラッと勢い良く部屋のドアが開かれた。



そこには、息を乱したりんちゃんがおった。



ベッドに座る俺の姿を見ると、りんちゃんはゆっくりと近付いて来る。




渡「…ほな、後はよろしゅうな」




オサムちゃんはりんちゃんの頭をポンッと叩くと、部屋を出て行った。



りんちゃんを見れば、なんてゆーか…困惑と悲しみが混ざった複雑な表情をしとった。




(心配、かけとるんやな)




でもりんちゃんは優しいから、俺やなくてもこうして駆け付けたと思う。



…切なくなるから、もう思わんどこ。




『…ごめんなさい』




りんちゃんは今にも泣きそうに顔を歪める。




『ごめんなさい…私のせいで、白石さんの肩に怪我を負わせて…』




俺の肩を見ながら、必死で頭を下げる。





ほら、優しい。





人の為に、どないしてここまで泣けるんやろ。








「…りんちゃんのせいやないから、」



『でも…』



「俺がそうしたかっただけやから」






だから、







「泣かんといて」






涙を指で拭えば、りんちゃんは体を硬直させた。


頬に手を添えたら更に体を固くした彼女を安心させるように、優しく笑う。








「俺な、好きな子がおんねん」




予想外の言葉だったのか、りんちゃんは目を丸くして俺を見た。

フッと笑い言葉を繋げる。






「その子が泣いとると俺まで悲しくなって、その子が笑っとると俺まで嬉しくなる…」







だから、今も悲しくなる






いつも、笑っとって















「好きやで」












きっと…あの時から









―く、くらのしゅけ?




―変わった名前やろ






―かっこいい!








あの時から、ずっと言えなかった





言いたかった













「りんちゃんが、好きや」
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