12/15の日記

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転ぶ三日月と背負う鶴丸(みかつる)
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花本丸のみかつるで「狙ってやってるわけじゃないよな?」とかどうでしょう。
https://t.co/7Hry8ScFJi

あなたは『お姫様抱っこより体が密着するおんぶのほうが好き、とおんぶしながら、もしくはされながら断言する』花本丸の鶴丸国永のことを妄想してみてください。
https://t.co/ac0PbSOXcE






今日は共に畑当番だ、と朝餉に間に合うように起こし着替えを手伝い手を引っ張って朝餉に向かい、食べ終わったのならさぁ行こうと畑へ向かうその道中、三日月宗近は派手に転んだ

「!?!?」

五虎退の虎が一匹、三日月の足元にいきなり飛び出してきたのが、天下五剣様が地に手を着いた理由だった
一応フォローしておくと、この本丸の刀剣男士は審神者の影響で比較的みんな朝が弱い傾向があるらしい
他の本丸の刀剣男士を知らないから俺が自ら確かめたわけではない、審神者本人が言っていただけの話だが
三日月も例に違わず、朝餉を食べても完全に覚醒しないくらいには朝が弱かった

いきなり視界から消えた三日月
走り去る仔虎
手を着いたため顔面から土に沈むことは免れたらしい三日月
呆然と立ち尽くす俺
いたたた、と呑気に笑う三日月
呆然とする俺

「三日月ーーーー!?!?」

急いで身体を起こさせると、三日月は膝を擦りむいているようだった

「すまん、寝ぼけていた」

「そうだな…。君ってやつは…、戦闘になればあんなにも生き生きと立ち振舞いのにそれ以外だとどうしてこうも…」

「はっはっは」

「笑い事か?……まさか君、狙ってやってるわけじゃないよな?」

「?」

「…すまん、なんでもない忘れてくれ」

いくら俺が、そんなちょっと抜けてる姿が愛いなぁ、と思ったところでこの男がそれを知っててわざとやっているわけはない
それくらいはわかっているのだが、いきなり視界から消えられたりなんかすれば、俺だって胸の高鳴りを隠すのは難しいのだ

「にしても派手に擦りむいたな、痛そうだ」

「…痛い」

「だろうなぁ、どれ、一度戻って薬研に手当てしてもらおう。これだけ血が出ていたらもしかしたら手入してもらえるかもしれないしな」

痛そう、血が出ている、と俺が口に出して仕舞ったからか三日月は転んだ瞬間より不安げな目をしている
立てるか?と手を貸して、三日月を立たせ、俺は逆に三日月の前に背を向けてしゃがんでみせた
それだけで意図は伝わったようで、三日月は嬉しそうに俺に体重を預けてくれた

「君の兄弟はやけにお姫様抱っことやらをしたがっていたが、俺はお姫様抱っこより体が密着するおんぶのほうが好きだなぁ」

返事は返って来なかったが、もう膝が痛いのも忘れたのか機嫌は良いようで脚をぶらぶらとさせている
試しにちょっと走ってみたら後ろの三日月はきゃっきゃと笑って喜んだから、俺も調子に乗ってそこら辺を走り回った

そのままの勢いで執務室へと突撃したら、近侍だった加州から「うわっ」と若干距離をとられたが、あまり気にしないことにした


END

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