暗き道

□白と黒、光と闇  〜第四章・人間(ヒト)〜
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「なぁ、コムイ。なに考えてるんさ?」
ラビはコムイに問う。勿論ここは室長室。
「………君も考えたんじゃない…?アレン君がいなくなった理由…」
「………」
「僕だって考えたくないよ?でも…」
「分かってる………一番考えたくねぇさ。」
「………」
「だって…コムイも知ってんだろ?誰よりもアレンが一番14番目になるのを拒んでた筈なのに…」
「ラビ。一ついいかい?」
「…なんさ?」
ラビは気持ちを切り替えてそう訊いた。
「駅で人が殺されていたっていってたね?どう思った?」
「あり得ない。そんだけだ。普通ならどれだけ鋭利な刃物でも人を骨ごと斬るのは無理だ」
「…そうか…ラビ、アレン君が行方不明になったことは誰にも言わないでほしい。」
「分かってる、そんなの混乱を招くだけさ。」
「君たちに行ってもらってところには既に新しく探索部隊を派遣しているから…」
「なってないことを願うだけってか…」
コムイが顔を不安に歪める。
「それしかないことが歯がゆいよ…」
しばらくの沈黙の後ラビは室長室を出て行った。


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