さくらの誓い
□5章
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「…はい」
私はここまでに起きたことを全て話した…。
未来からきたこと、桜の木が関わっていること、目が覚めたらこの時代にいたこと。
その間、幹部の人たちは私の話しを静かに耳を傾けて聞いてくれていた。
「……以上です。」
全てを話し終え、その間俯いていた私は恐る恐る静かに顔を上げる。
「トシ…俺はこの女子が嘘を言っているようには見えないのだが…」
「土方さん…俺にもコイツが嘘つく珠にはみえねぇ」
「オレも…大丈夫だと思う。」
近藤さん、原田さん、藤堂さんに続き、他の人も賛同してくれた。
残るのは…
「土方さん…彼女、ここに置いてもいいですよね?」
沖田さんが、近藤さんの隣で眉間にシワを寄せ、黙りこんでいる土方さんに訊ねた。
「好きにしろ…」
しばらく考えた後、面倒くさそうに一言いうと、土方さんは部屋を出ていってしまった。
そして原田さんが直ぐに私に近づくと良かったな、と縄を外してくれる。
「これからよろしくな雪村君、東雲君!」
「「はいっ!」」
私たちの微笑ましい光景を皆温かく見守っていた。
―――…あの時気付けば良かったんだ…私のポケットで弱々しくも光続けるペンダントに…。
END