さくらの誓い
□5章
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「今日は何年の何月ですか?」
「――…今日は元治元年の3月25日だ。…それがどうした」
その質問に、斎藤さんが静かに応えてくれた。
…やっぱりここは、あの幕末。
そして、目の前にいる人たちは有名な新選組の人たち…。
「――…私は、東雲琳珈と言います。
信じてもらえないかもしれませんが、実は…実は今から250年後ぐらいの20××年から来ました。」
そこにいる全員が私の言葉に目を丸くして驚く。
「未来、だと?そんな馬鹿げた話し信じられるわけっ「でも彼女の服装見てみて下さいよ。土方さん」
土方さんの言葉を遮るように、沖田さんが切り出した。
「確かに…こんな着物みたことねぇな」
藤堂さんがまじまじと私をみる。今の服装はロンTに白のスカートとラフな格好。こんな見られると恥ずかしい。
「彼女の持ち物を確認したところ、見たことのないものばかりでした。」
斎藤さんが、私が現代でも持っていた肩掛けのバックを持っていた。
その中にはケータイや、財布、音楽プレイヤーが入っていて、皆不思議そうに見ていた。
「だからって、未来からなんて信じられねぇ…」
「…取りあえず、君がここまで至った経路を話してくれないだろうか?」
原田さんに続き、近藤さんが驚きつつも私に訊ねてきた。
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