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□七松
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『っ、痛いよ、小平太』

わたしを強く強く抱き締める彼からは鉄の匂い。見知った忍び装束も朱く染まっていて。わたしの背中に回っている大きな手は小さく震える。ただ一つ変わらないのは少し高め彼のの体温。


『、小平太?』

「私は此処に居る?」


彼の震えは止まらない。自分が此処に在る事を確かめるように、わたしをきつく抱き締める。


『大丈夫よ、あなたはちゃんと此処に居る』

殺らなきゃ殺られる、そんなの分かってるわ、誰もが通る道なのよ、そう呟けば彼はわたしの寝間着を小さくつかんだ。


「…裏切り者が居たんだ」

『…………』

「私も、良く見知った顔だったよ」


この間まで同じ場所で一緒に学んできたんだからな、そう呟いた彼の腕に少しだけ力が入る。どうしたものか、急に鼻の奥がつんとする。こんなの、もう慣れてしまったはずなのに。


『………小平太、死なないでね』


これからきっと、あなたはたくさん命を奪わなければならない場面に出会う。わたしがそうだったように。それを全て背負えなんて言わないから、だからどうか、あなたは生きて。



裏切り者には
(あなたには愛を、)









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七松メンタル弱そう


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