For your LOVE
□ビターショコラ。
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銃の跡とリザ中尉にばれたら降参するしかない…。
オレは暴れるのを止めて、医者に身体を委ねた。
直ぐに軍直属の病院に運ばれて手術室へ、処置を受ける。
その弾から相手を割り出す。
本当最悪。
さっきの事件ばれたよ。
サイレンサー付きの銃に撃たれたなんてわかんないよ。
何かトンカチで殴られた感覚しかなくて…。
血だって出てなかったし…。
セントラルでのゴタゴタ事件。犯人抑えて、その場に残して、面倒かけたくなかったから、直ぐに立ち去ったんだけど、アイツのいる部屋の前あたりで痛みMAX。
かなり嫌で反撃してみたけど、無駄に体力使ってしまった。
「何て無茶をするコなんだ…。」
大佐がおでこに冷たいタオルを乗せては、ぶつぶつ呟く。
とりあえず事件は解決したみたいだけど…。
アイツの目が厳しい…。
何なんだよ…眉間にシワ寄せて…何でアンタが泣きそうな顔するんだよ!!
オレが泣きたいよ!!と思えば、やっぱり涙ホロリと…。
「怖かった…ゴメンなさい…迷惑かけました。」
「何も言うな鋼の身体に障るから…泣くな…けど、二度こんな事するな、鋼のに何かがあったら、私が冷静さを保てなくなる。
着いているからもう眠れ…。」
「あの、大佐…コートのポケットに…何だ…渡したくて…。」
「コートのポケット?」
ぺちゃんになった箱…。
オレは悲しみが倍増した…。
「買ったもんだけど、渡したかった、ぺちゃんこじゃ…。びっくりさせたかったんだよ…。オレ元気です!って挨拶しに行き…た…くて…。なの…に……迷惑かけ…て…」
「もういい鋼の!!」
大佐が泣いていた…オレの事抱きしめて泣いていた。
あぁオレが傷つくと泣くんだ。
あぁ、大佐泣かさないようにしないと。
大切に思ってくれてんだ…。
ごめんなさい大佐。
甘い口づけ、ほんのりビター味。
何時の間に…
「ちゃんと食べられる。形は悪いけどな、怪我人に刺激与えるのは良くないが…。甘いだろう。」
オレはガン泣き。
けど…
「あんまりギューギューすんな傷口が痛いだろう!!」
ほんのりビターショコラ。
遅ればせながらのバレンタイン。
これからも宜しくな!!
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